前回の記事でご紹介した「世帯年収1,500万円以上世帯」の家計データにコメントをいただきありがとうございました!
教育費の先行きが見えてきた皆様とコメントやメッセージでやり取りをさせていただく中で、「これからの老後資金や過ごしかた」について、私自身も改めて深く考えさせられました。
現役時代の生活水準や支出の「癖」は退職後にも直結しますが、データを眺めたり将来を不安がったりするだけでは見えてこないリアルがあります。
偉そうに語れる立場では決してなく、私自身もついつい「節約しなきゃ」と出不精になりがちなのですが……
自分自身の反省も込めて、これからの自分を豊かにするための「4つの投資」について改めて意識しようと思ったことをまとめてみました。
1. 老後の支出は「活動量」に比例する(行動投資)
現役を退くと「支出は減る」と思われがちですが、実際は「元気に動けるうちは、活動量に比例してお金がかかる」のが現実です。
旅行、趣味、友人との会食、孫へのプレゼント……。
時間にゆとりができる分、アクティブに過ごそうとすれば現役時代と変わらない(あるいはそれ以上の)出費が発生します。
「退職したから自然と支出が半分になる」ということはなく、どんな老後を送りたいかという「活動量」こそが生活費のバロメーターになります。
ただ単に「生活費」を落とすことや節約することが必ずしも正義ではなく、しっかりと「活動量」が確保できているかどうかが、充実した老後を送る上で大切なポイントだと感じます。
2. 「健康寿命」を延ばすことが最強の節約(健康投資)
老後資金の不安といえば「医療費や介護費などの不測の出費」ですよね。
しかし、これらを抑える最大の防衛策は「健康寿命を延ばすこと」に尽きます。
ジムに通う、身体に良い食事を摂る、ゴルフなどスポーツを楽しむといった日々の健康投資は一見出費に見えますが、将来の莫大な医療・介護コストを減らすと考えれば、最もリターンの高い投資です。
そして、何より欠かせないのが「生きがい」を持つこと。
どんなに時間やお金があっても、毎日がつまらなければ心の健康を維持できません。
「病は気から」。心のバランスが崩れれば、体の健康も脅かされます。
健康で楽しく動き回れる期間を1年でも長く作ることが、結果として家計を守ることにつながります。
3. 夫婦共通の趣味に加え「自分だけの居場所」を持つ(コミュニティ&趣味投資)
50代を過ぎると、人生の後半戦や夫婦の将来についても現実味を帯びてきます。
お互いの寿命がどうなるかは、誰にも分かりません。
だからこそ、夫婦共通の趣味や時間を大切にするのはもちろんのこと、「自分だけの趣味」や「個人で属するコミュニティ」を構築しておくことが極めて重要だと感じます。
どちらか一方が先に逝ったり環境が変わったりしても、自分の足で立ち、孤独にならずに楽しめる居場所を持っていること。
それこそが、本当の意味での人生の再構築(リスキリング)ではないでしょうか。
4. 過度な節約は「引きこもり」のもと(引きこもり予防投資)
教育費が終わったからといって、老後が不安で過度に生活費を切り詰めようとすると、外に出る機会や人との付き合いを断つことになり、結果として「家に引きこもる生活」を招いてしまいます。
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空間の狭まり: 海外 > 国内の遠隔地 > 国内の近場 > 家の周辺 > 自宅内
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人間関係の狭まり: 友人・知人達とのイベント > 親族 > 家族 > 夫婦 > ひとり
とお金を使わない方向に節約を進めるほど、行動範囲も交友関係もどんどん縮小し、それに比例して「引きこもり・孤立」のリスクが高くなってしまうように思います。
活動量やコミュニケーションが減れば、認知機能や筋力の低下を早め、前述の「健康寿命」を縮める悪循環に陥りかねません。
貯蓄や節約はもちろん大切ですが、人生を豊かにするための交際費や外出の費用まで削ってしまうのは本末転倒です。
おわりに
家計をしっかり管理して将来に備える「堅実さ」と、今しかできない体験や健康にお金を使う「しなやかさ」。
今回ご紹介した「4つの投資」のバランスを取ることこそが、50代からの資産運用の本当のゴールなのかもしれません。