将棋史上、不滅の大記録となっている年間最高勝率記録。
その勝率8割5分5厘(85.5%)
なんと、1967年度の記録で50年以上も破られていません。
記録保持者は中原誠16世名人。
デビュー以来勝率が毎年8割超えの藤井聡太でさえ、いまだこの記録は超えることができていません。
勝率を上げるには強い相手とは戦わないというのが王道で、歴代の勝率記録ランキングはデビューまもない棋士がズラッと並んでおり、事実中原誠の記録も彼がタイトルを持っていなかった5段時代、20歳時の記録です。
そうなんです。この記録、強いタイトルホルダーと対戦する機会が少ない若手でないと達成が難しいのです。
8冠の藤井聡太は、その年一番調子が良く強く勝ち上がってきた挑戦者を相手に勝ち続けなければならないので、この記録は不利なのです。
将棋は平均120手、交互に指すので自分の指し手は60手くらいありますが、どんな棋士でも60手すべて最善手を指すことは不可能で数手は悪手や緩手を指します。アマチュアなら見逃してくれますが、相手はプロなので藤井聡太でもミスを咎められることもあり、勝ち続けることは不可能というわけです。
そんな中、
今年度の藤井聡太、ここまで45勝7敗(8割6分5厘)と歴代最高勝率を上回っているのです。
強豪ばかりと戦ってのこの勝率、驚異的ですが、記録を達成できるか、が明日分かります!!
まずは、AM10時30分からNHK杯決勝戦(NHK)
藤井聡太NHK杯 VS 佐々木勇気八段
なんと、昨年と同じカードです。
佐々木八段も惜しくも中学生棋士は逃しましたが小4で小学生名人となった元天才少年。
藤井聡太のデビュー30連勝を阻止した棋士として有名ですね。
昨年のリベンジなるか、注目です。
解説は準決勝で藤井聡太に惜しくも破れた羽生先生です。
そして、裏番組、囲碁将棋チャンネルで棋王戦
藤井聡太棋王 VS 伊藤匠七段が行われます。
伊藤匠七段は現在レーティング3位の強豪ですが、藤井聡太には9連敗中で一度も勝ったことがありません。
しかし、今回は、伊藤匠七段が有利な先手番です。
急遽、無料生配信が決まりました。
9時対局開始ですが、決着は夕方~夜になりますので、NHK戦が終わってからみても大丈夫です。
ただし、午前中のNHK杯を負けてしまうと、その時点で年間最高勝率記録ならずが確定してしまいますので、観る楽しみが減ってしまいますが。
えっ、同じ時間に対局?
藤井聡太 分身の術?
実は、NHK杯、既に対局済(先月に対局があったらしいです)で録画放送なのです。
関係者全員に箝口令が敷かれているので、ネタバレなしで勝敗は分かりません。
この日の2局に勝利すれば、今年度の対局はすべて終了。
不滅の大記録8割7分が達成されます。
(そのときは、3月31日に6連覇がかかった詰将棋選手権にも出場してくれると思います。)
明日17日は藤井聡太デー。
丸1日観戦を楽しめて最高です!