最難関大学群「東京一工」、理系でいうと「東京工」。
「東京大学」「京都大学」「東京工業大学」になりますが、
同じ大学群といっても3大学は並列的な難易度ではないどころか、かなり差があります。
最難関大学群を目指す理系の受験生はご存知だとは思いますが、高校1年生や中学生はあまりピンと来ていないと思いますので、志望校選びや受験勉強への向き合い方の参考になるかなと思い記事にしてみました。
まずは、難易度を比較します。
先日も記事にしました河合塾記述模試の合格者平均偏差値(2023年入試)から。
(合格者平均偏差値:英数理科2科目の総合偏差値/共通テスト得点)
東京大学理科Ⅰ類 73.4/810点
京都大学/工/電電 67.9/768点
東工大/工学院 67.0/725点
少し古いですが、駿台模試の合格者平均偏差値(2021年入試、二次試験科目の総合偏差値)は下記のとおり。
東京大学/理科Ⅰ類 65.6
京都大学/工学部 58.1
東工大/工学院 57.8
いずれの模試も東大と京大の間に大きな壁があり、京大と東工大の差はさほど大きくないというのが見てとれると思います。
そうなんです。
東大を目指すのか、東工大(あるいは京大)を目指すのかで受験戦略が全く異なるのです。
以前の記事でも書きましたが、私の感覚では東大を目指すのか、東工大を目指すのか、では総勉強時間が1.5倍くらい違うイメージを持っています。
東大現役合格を目指す場合、我が家のように中学時代はほぼノー勉で高校も部活や習い事をガッツリやるといった緩い受験勉強では通用せず、中学高校生活を一定程度犠牲にする覚悟が必要と感じます。
難易度、あるいは、勉強量の差に加えてもう一つ考えておく必要があるのは、受験失敗時のダメージです。
苦しい受験生活を乗り切り、合格圏内に入っていたとしても試験は一発勝負。不合格になることもあります。
不合格になった場合、東大受験者も京大受験者も東工大受験者も、多くは早慶理工になる(チャレンジ受験ではなく合格圏内に入っている場合)と思いますが、東大受験者には差が大きすぎてダメージが大きいように思います。
東工大と早慶理工は学費の差を除けば、それほど大きな差はなくダメージは残らないように思います(あくまで個人の感想ですが)。
もう一つ、就活や社会に出てからの学歴のアドバンテージという意味で言えば、東大、京大、東工大、早慶理工に受験難易度ほどの差は全くなく、人物本位の勝負になります。
まとめると
1.必要となる受験勉強時間が雲泥の差で犠牲にする青春の時間が大きい
2.併願校との差が激しく不合格時のダメージが大きい
3.就活時や社会での評価はそこまで差はない
このような点を踏まえ、現役で東大を目指すかどうかは、高校入学までに覚悟を持って決断すべきと思います。
私の感覚では、一浪東大より現役東工大のほうが良いという価値観の方は東大は目指さない方が良いと思います。
ということで、東大は別格の大変さなので本当に目指すべきメリットがあるかしっかり考えるべきいうのが私の考えです。
あ、そうそう。もう一つのテーマが残っています。
京大と東工大比較。
本当に難易度がさほど変わらないのか、どちらを志望すべきかのヒント、といった話はまたの機会に書きたいと思います。