今年、欧州と米国で史上最強馬の呼び声高い馬が同時に誕生したことが大きな話題となり盛り上がっています。
何をもって「史上最強」とするのかは、競馬ファンの心の中ということなのでしょうが、公の指標としては「レーティング」があります。
そのレーティングによると史上最強馬はレーティング140ポンドを記録したフランケル(2008年生、英国)で、14戦14勝(うちG1:10勝)、2着に付けた着差は合計76馬身1/4と2着に平均5馬身以上の着差で勝ち続けた怪物です。
ところが、現在、その怪物フランケルに勝るとも劣らない勢いで勝ち続けている馬が、欧州と米国にいるのです。
まずは、バーイード(2018年生、英国)。
10戦10勝で、目下G1レースを6連勝中。2着に付けた差の合計は33馬身3/4とフランケルを彷彿させる馬で、レーティングは135。
10月2日に行われる凱旋門賞(GⅠ)で日本最強馬のタイトルホルダーや今年の日本ダービー馬ドゥデュースと対戦する可能性もありましたが、凱旋門賞ではなく、10月15日に行われる英チャンピオンステークス(GⅠ)を走り引退することが発表されました。
英チャンピオンステークスはフランケルも引退レースとして走りましたので、フランケルを凌ぐパフォーマンスを出すことが出来るか、注目です。
そして、フライトライン(2018年生、米国)。
5戦5勝、目下GⅠ3連勝中の馬です。
まだ5戦しかしていませんが、その5戦の内容が強烈過ぎてレーティングは史上2位、フランケルに迫る139を付けています。
たったの5戦で2着に付けた着差は62馬身3/4。
前走のパシフィッククラシックS(GⅠ)では、なんと2着に19馬身1/4差の圧勝でした。
確かにフランケルに匹敵する怪物感が漂っていますね。
バーイードは芝路線、フライトラインはダート路線と直接対決の機会はありませんでしたが、フランケルも含めたこの3頭、どの馬が一番強いのか、妄想が膨らむばかりです。
ところで史上最強日本馬はどの馬だと思いますか?
ディープインパクト派、オルフェーヴル派、エルコンドルパサー派に分かれると思います。
意外かもしれませんが、レーティングは、ディープインパクト(2002年生、14戦12勝、GⅠ:7勝)127、オルフェーヴル(2008年生、21戦12勝、GⅠ:5勝)129、エルコンドルパサー(1995年生、11戦8勝、GⅠ:3勝)134となっています。
知名度とギャップのあるこのレーティングに異議を唱える日本の競馬ファンも多く、私もディープインパクトのレーティングはさすがに低すぎると思っています。
ですが、私は日本の史上最強馬はやはりエルコンドルパサーだとも思っています。
11戦8勝。日本馬で唯一欧州の2400mGⅠを勝っています(しかも、相手は前年度欧州年度代表馬、前年度凱旋門賞馬などの強豪)し、負けたのは全盛期のサイレンススズカに逃げ切られた3歳時の毎日王冠、欧州GⅠ初挑戦で競り負けたイスパーン賞、不良馬場で3.5キロ斤量が軽いモンジュに僅かに差された凱旋門賞の3回の2着だけ、芝・ダート・距離・良~不良馬場まで万能で生涯連帯率は100%です。
エルコンドルパサーを知らない方は、是非、こちらをみてください。
その強さを納得いただけると思います。
史上最強馬、妄想するだけで楽しいですね。