前回の記事で東大理系が医学部と比較してもかなり難化していることを示すデータを掲載しました。
医学部人気が最も高かったのは1990年代後半~2000年代後半の10年程度と言われていますので、ピークど真ん中の2002年のデータと比べてみることにします。
前回の記事のデータは河合塾の合格者平均偏差値ですが、今回のデータは駿台全国模試のB判定偏差値なので、偏差値そのものではなく大学の並びを比較してみてください。
【2002年度第2回駿台全国模試(10月実施)】
前期・B判定偏差値版-
72 東京大・理科Ⅲ類、京都大・医
71
70 大阪大・医
69 千葉大・医、名古屋大・医
68 九州大・医
67 東京医科歯科大・医
66 東北大・医、神戸大・医、京都府立医科大・医
65 北海道大・医、名古屋市立大・医、
64 岡山大・医、熊本大・医、横浜市立大・医
63 金沢大・医、浜松医科大・医、奈良県立医科大・医
62 三重大・医、長崎大・医、大阪市立大・医、
61 滋賀医科大・医、広島大・医、山口大・医、京都大・理
60 弘前大・医、群馬大・医、新潟大・医、福井医科大・医、岐阜大・医、
愛媛大・医、和歌山県立医・医、東京大・理科Ⅰ類、京都大・工
59 筑波大・医、鳥取大・医、高知医科大・医、大分医科大・医、琉球大・医、札幌医科大・医、東京大・理科Ⅱ類
58 旭川医科大・医、富山医科薬科大・医、信州大・医、徳島大・医、香川医科大・医、福島県立医科大・医
57 秋田大・医、佐賀医科大・医、鹿児島大・医、東京工業大・第4類
56 宮崎医科大・医
55 山形大・医、山梨大・医、島根医科大・医、大阪大・理
如何でしょうか?
この頃の国立医学部の難易度は半端ではないですよね。
弘前大や琉球大など地方の国立大学医学部と東大理Ⅰ・理Ⅱの難易度がほぼ変わらない感じで、旧帝医学部は東大より遥かに難易度が高く、今とは大違いです。(余談ではありますが、この頃は東大と京大はほぼ同じ難易度でもありました。)
この頃は理系の優秀層はこぞって医学部を目指す感じだったところがあったのではないかと想像しますが、最近は、理系、医系はどちらも有力な選択肢となっているのだと思います。
過去の記事に何度か書いていますように、大手企業も長時間労働が当たり前だった昔と違い、ワークライフバランスを重視した働き方が推進されていますので、難関大学からブルーチップ企業に就職するというのも十分に魅力的になってきています。
特にここ数年はコロナにより医療現場の切迫も話題となっていますので、その影響もあるかもしれませんし、医師を目指す強い志がある人以外は医学部を目指さなくなっている傾向があるかもしれません。
逆に言えば、医師志望の方は一昔前に比べチャンスのように思います。医師に興味があるのに医学部が高嶺の花と諦めて理工系や薬学系にしている方は再検討するのは十分アリだと思います(ただし、国公立医学部は一つしか受けられないし、定員が少ないので浪人リスクは理系より高いと思います)。
患者としてお世話になる私としては、医師になりたくてなっている人に診てもらいたいと思いますし、医師になることを熱望している人が昔に比べると目指しやすくなっているこの状況を歓迎しています。

