みなさんは、通知表の評定点数をどの程度気にしていますでしょうか?
コンマ1でも気になってしょうがない指定校推薦狙いの人、意外な高評定点数に戸惑う人、色々いると思いますが、通知表の評定点数って、良いんだか悪いんだかさっぱり分からなくないですか?
みなさま、そもそも、評定点数が
絶対評価なのか相対評価なのか
知っていますでしょうか?
今日は、そんな評定点数の謎に迫りたいと思います。
文科省の資料によると、学校の評定は下記のようになっているようです。(解釈誤りあれば、ご指摘ください)
・当初(昭和時代~平成10年頃まで)は、学校内の位置づけ、すなわち、相対評価となっていた。
・平成10年改正で、「学習指導要領に定める目標に照らして,その実現状況を総括的に評価」とされ、相対的な位置づけの文字が消える。
・最新版では、共通テストでもお馴染みの「知識・技能」「思考力・判断力・表現力」「主体的に学びに取り組む態度」の3本柱で総括的に評価
https://www.mext.go.jp/content/20201023_mxt_sigakugy_1420538_00002_004.pdf
結局、評定が絶対評価なのか、相対評価なのか分かりました??
文言を見る限り相対評価よりも絶対評価に近いようなものに感じるんですが、これを指針に評価しろと言われても言われた学校側も困りますよね。
と思ったら、衝撃の文言がさらっと書かれていました!!
・評定の適切な決定方法等については、
各学校において定める。
えー!!
そうだったんです、評定点数は、各学校が勝手に決めて良いことになっていたんです。
これで謎が解けました。
以前の記事で評定点数は学校により、甘辛が全然違うという記事を書きました。
例えば、英語の成績が学年順位真ん中、英検2級にギリギリ受かるレベルの生徒がいたとします。この生徒の英語の評定はいくつでしょうか?
相対評価なら3だと思いますが、英検2級は高校卒業レベルという建前になっていますので、5をつける学校も多いような気がします。
そして、評定点数の考え方は学校によってマチマチなので、学校の偏差値レベルに比例するわけでもありません。
学年ど真ん中の成績の生徒の平均評定が4.5のところもあれば3.5のところもあると思います。
実際、花子の高校(中学の日能研R4偏差値は57程度)のど真ん中の生徒平均評定は3.5程度、奏の高校(中学の日能研R4偏差値は62程度)だと平均評定は4.3程度でした。
真ん中の生徒の評定は甘い高校で4.5点、辛い高校だと3.3点くらいなのではないかなって、想像しています。
総括すれば、とても適当で曖昧なものとなりますね。
こんな評定点数を大学推薦入試の判定や参考資料に使うのはどうなんだろうと思ってしまいます。
学年でも実力下位の生徒が高い評定点数をもらって早慶に推薦入学しているところを実際に見ていますので、納得感のなさだけが残ります。ちなみに奏の高校の早慶指定校推薦進学者の駿台模試偏差値は文系で40台前半、理工学部で40台後半で一般入試ではまず合格できない実力だと思います。(ただし、花子の学校の早慶指定校推薦者は例年優秀で、模試の偏差値でも東大合格者とほぼ同じ、一橋合格者よりは確実に上です)。
つまりは、評定平均4.5と言っても学校によって価値が全然違い、物凄く頑張った4.5かもしれないし、誰でももらえる4.5かもしれないわけです。
評定点数っていったい何なんでしょう?この点数で何が分かるのでしょうか?
みなさんの高校の成績ど真ん中の生徒さんの平均評定点数ってどれくらいでしょうか??