チベットの女
『チベットの女』
あるチベット人女性の生涯を描く。
彼女をとりまく3人の男性を中心に。
ただのよくあるラブストーリーかなぁと思いきや、ひとの歴史を感じる作品だった。
お坊さんに恋心を抱くシーンが後半になって出てきて
ちょっと付け加えた感があったのは否めない。
全シーンチベットロケらしく
風景は綺麗。
そのお坊さんと一緒に旅するシーン。
山が聳え立ち、
強風ときびしい寒さのなか歩いてくところなんて
チベットいきたいなあと思わされる。
村の若旦那と放浪者が、女性を巡り対立するんだけど
歳をとって、亡くなる間際に再会し
一緒に酒を飲むシーンがすきだった。
なんだか涙がでてくる。
歳をとったら何もかも懐かしい話になり
許せてしまうのだろうか。
撮りてと写りて
今日は二人のひとの写真展をみた。
ひとつは、構図もいいし、緊迫感が迫ってくるような写真。
もう一つは、被写体とカメラマンの距離が伝わってくるような写真。
前者はたしかにうまかった
だけど、あんまりすきじゃなかった。
ああ、うまいなあ
ってそんだけ
後者は、カメラマンと被写体との関係がわかる
きっとそこにはあったかい何かがあったのだろうと感じさせるような写真だった。
うまい写真よりも
ひとに何か感じてもらえるような写真が撮りたい
泥の河
『泥の河』 宮本輝
この人の作品は初めて。
幼い頃は自分を取り巻く世界がとても狭い。
家族と友達と学校、近所。
でもそれがすべてだった。
その独特の世界がうまく表現されている。
近づいちゃいけないよ
と言われるとどうしてもそれに触れずにはいられなくなる。
自分の家じゃない家はとても特殊で別の世界のよう。
ゆらゆらとゆれる河に浮かぶ家。
少年にとってそれは輪をかけて特殊だったのだろう。
特殊ということばが正しいのかはわからないが
緊張と嬉しさと不安と期待
すべてが入り混じり
汗になって表面にじわじわと滲み出る
夏の夕暮れの
ねちっこい暑さがある気がする。
でもそれはそんなに不快ではないのだ。