標識を見ながら又左に尋ねると、
「どうするって、なんや」
苦笑を浮かべながら
又左は聞き返しました。
「大嶽城まで登るか?
それとも本丸の方に行く?」
「わ、悪かった藤吉郎!勘弁してくれ!
小谷城が要塞や云うことは充分理解した」
思いっきり又左あせってました。
「ほな、本丸の方いこか」
あっさりと、右に向かいました。
山間から見下ろす
近江平野は素晴らしい景色です。
山城の魅力はこの絶景!
しばらく時を忘れます。
清水谷のルートは通常のルートとは逆で、
反対側からだと
楽に本丸に辿りつけたんですね。
山王丸、京極丸、中丸、次々と現れる曲輪は見事の一言。
「さっきの水の手からここへ上がってきて、
中丸と、本丸を分断してんな」
又左、感心してます。
今年はいくつか山城を見てきましたが、
小谷城は平坦地の大きさ、
こりゃ信長が攻めても
何年も攻め落とせなかった訳だ。
中腹にある登り口のところまで戻ると、
地元のボランティアの方が居ました。
色々とお話を聞かせていただいたあと、
その時麓の方から、
火縄銃の音が聞こえてきました。
「構えっ!……撃て!」
又三が即座に反応します。
「撃て!ではなく、放て!
だぁ。間違っとる!」
「はいはい」
そんな又左の憤りを軽く受け流しつつ、
登城開始してから、
山を降りてくるまでたっぷり二時間半
かかりました。
ここは、是非一度実際に行ってみることをお勧めします。
つづく
「これからどうする?」






