昨夜、バーの帰りというわけでもなく深夜2時頃の銀座を歩いていた。


一丁目の外堀通り近くに、兄弟らしい二匹の子猫がいた。



深夜でも裏通りでも、クルマは少なからず通るので見ていてハラハラした。


「車道に出るなよ。あぶないよ」と声を掛け続けたが、

彼らにしたらクルマより僕の方が怖い様子だった。





キジトラのコは、うちのコの小さい頃にそっくりだ。

この種類の猫は、とても警戒心が強い。

だから成猫まで生き残れる可能性も高いのだけど、人から逃げようとして跳ねられてしまうことも多い。


野良猫に対して厳しい意見が多いことも、迷惑を被っている人がいることも分かっているけれど、

僕は街に、人以外の生き物が一種類でも一匹でも多い方がいいと思っている。

田舎住まいの猫達に比べてろくでもない毎日だとしても、この子達が一日でも長く生き抜いて、

願わくばお父さんやお母さんになって欲しい。


(カラスも好きなので、以前、撮った。数寄屋橋を睥睨する一羽)



街暮らしの動物や鳥たちのことを考えながら、なかなか事務所に戻らず、ウロウロとしていたら、

終夜営業のマックがあった。


そこでつい、写真を撮ってしまった。

目に入ったシーンがとても印象的だったからだ。




オレンジ色のハーフコートを羽織り、ショールをひざに掛けたおばあさんが、

隣に座るおじいさんの肩にもたれて眠っていたのだ。

人品卑しからぬ老夫婦とお見受けしたが、何かご事情があって、そうされているのだろう。

僕はただ、美しい眺めだなぁと思って、つい足を止めて写真を撮ってしまった。

これが若いカップルならよくある眺めでしかないけれど、

高齢のご夫婦の、互いに寄せる愛情の深さを一瞬で感じた。自然で、静かで、深い愛情。


猫達にも、ご夫婦にも、健やかな朝が訪れんことを。

何ものにも脅かされない夜が訪れんことを。

これを書きながら、改めて、そう思っている。

数寄屋橋の泰明小学校方面から新橋に向かってコリドー街を歩いて、

通りが終わりかけるあたりに、このお店はある。

都内各所の飲食店をよく知っている面倒見のいい先輩が教えてくれたバーだ。



サーフボードを真ん中からふたつに切った看板に書かれている通り、このお店はノーチャージのショットバーだ。 <サーブボードを看板にしているのは、ご店主が千葉の千倉の出身であることに由来する。
お店はB2Fにあり、店主のたかなしさんが基本的に一人で切盛りしている15席ほどの店内。



シングルモルトやカクテルをリーズナブルに愉しめるお店なのだが、その他にも評判なのがカレーライスだ。

月曜から水曜までかけてじっくり煮込み、カレーが頼めるのは木曜と金曜だけなのだけど、これが人気だ。残念ながら、僕は来店の度まだありつけないのだが、次回こそぜひ食べてみたいと思う。
先日、先の先輩と行った時に気づいたのだが、カウンターの片隅に地球儀があって、行った事のある国や行ってみたい国に思いを馳せて話がはずんだ。バーでぼんやりと飲むときに、地球儀っていいアイテムだなぁと思った。




このお店は、3:00までやっているので(LO2:00)深夜のお客さんには銀座のクラブや飲食業の人が多いそうだ。

同業者のお客さんが通うお店に、悪いお店はない。

小さいお店だからB2Fまで降りていっても入れないこともあるけれど、一人で気楽に階段を下りていっても安心な一店だ。


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ショットバー たかなし

中央区銀座8丁目2-15 森ビル B2F

TEL     03-3571-5888   

営業時間 18:00~03:00(LO02:00)

定休日   土日

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事務所から歩いて五分ほどのところにあるのに、いつも満席でこれまで入れなかったスタア・バー・ギンザ。
「スタア・バーへ、ようこそ」という著作もある高名なバーテンダー岸さんはこの夜いなかったが、3名のバーテンダーさんは初見の客である僕をとても明るく暖かく迎え入れてくれた。
4月中旬にしてはとても寒い雨の夜、先客は外人3名のほか数名。
バーに入店するタイミングとしては、一番リラックスできる適度な混み具合。
25席ほどの店内は、オーセンティックバーのお手本のように、清潔でとても落ち着いている。
カウンターの一番端の席に案内されて、まずギムレットを注文する。



冷涼な酸味とジンのキックがまろやかに溶け合っている一杯。おいしい。

店内で一番の新米バーテンダーであろう山崎さんとしばらく語らいながら二杯目へ。

ラムベースのおすすめは?と訊くと、ダークラムダイキリはいかがでしょう、と薦めてくれたのでそれにする。




バカルディのダークラムベースの一杯は、ギムレットとは対照的にまったりと緩やかに甘く、リラックスの度合いを深めてくれる。

それにしても並びの外人さん3名は、とても熱心にメインバーテンダーさんの手元やシェイクの様子に見入っている。写真もばんばん撮っている。
聞くと、ロンドンからとスロバキア(?)からやってきたあちらの国のバーテンダーさん達だと言う。


スロバキアのバーテンダーさんは、もうこのお店に5、6回も通っているらしい。
メインバーテンダー上野さんは、彼らの質問に流暢な英語で丁寧に答えている。

実はこの日、殆ど決まりかけてスタートしていた仕事が2本も吹っ飛び鬱々としていたのだけど、海外のバーテンダーさんと日本のバーテンダーさんの熱心な交流の様を見ているうち、暗く冷えかけていた心のなかに灯が灯る思いがした。
バーの効用のうちでもとりわけ素晴らしい体験が、巧まずしてスタア・バーでできた。

僕の席の真正面に飾られていたグレンリベットの12年のストレートを最後に戴いて定量。(とは言えこのあと3時過ぎまで新橋で呑んでいたのだが…)
まだやまない雨の店外まで見送ってくれた山崎さんに「また来ます」と本心から言って、入店時よりあきらかに明るい気持ちで歩き出した。


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スタア・バー・ギンザ


東京都中央区銀座1-5-13

       三弘社ビルB1F

TEL  03-3535-8005
月~金  18:00-2:00
土     18:00-0:00
定休日  日・祝
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