緩和と緊迫。 | じぇいにっき。

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適当に書きます。

どうも、私です。

じぇいです。



自伝書
〜地獄の特訓編〜




子どもらは寝たのか?

どうせまだ起きてんだろ?





定時に仕事を終えると

真っ直ぐ家に帰宅する父ですが




遅くなる時はいつも

お酒の匂いを身体に纏わせ

帰ってきます。



父の帰りが遅い時は

ひと時の

自由を得られます。


間食するも良し

好きなテレビを見るも良し

緩和された空気に

足を伸ばし

満喫するも良し


色々、やりたい放題です。



そんな状態は

父の帰ってくる足音で

終わりを告げます。



靴が擦れる音

外から迫り来る人の気配。


緩和した空気は

緊迫した空気に瞬時に変わります。


ガチャッ


ただいま。帰ったぞー。


子どもは寝てるか?
どうせ、まだ起きてるんだろ。


それは推理と呼ぶには
程遠いほどに
雑な問いかけでした。


咄嗟に布団へ駆け込み
息を潜み、寝たフリを装うは

兄とわたし。


おい、ガキども。
起きてんだろ!!


教官の怒声が飛びます。


待て!と言われて

待つくらいなら

最初から逃げない。

と、一緒で


我々、訓練生も

その問いかけに答えれるくらいなら
最初から寝たフリなどしません。


応えれば、更なる怒声や罵声が
飛び交うことは、子どもの私たちでも
十二分にわかります。




おい、聞いてんのか!


かと言って

寝てる、と認識してもらうのも

難しい話で、酔っている教官に

寝たフリは通用しません。

 

本当にヒドいのは
仮に睡眠中であっても

この怒声で
起きることもあるので


寝起きで
有り難い話に途中参加です。




無言で耐え忍び
嵐が過ぎるのを待ちます。



黙ってないで
何とか言え!




何の問いかけの返事かわからない

「…はい。」

が、兄の口から飛び出します。




私と兄はこういう状況では

共に

心の中で

おい、お前返事しろよ…

いや、お願い。返事して下さい…

と、暗黙で念じ合います。


今回は私の念が通じたようです。

兄が返事をしてくれました。


これで矛先は

兄に向けられます。


私は少し一安心です。





もちろん、油断は行けません。


お前もだぞ!
聞いてんのか!


と、飛び火することもあります。





こんなこともありました。


その日は

いつも以上に強い怒声が

乱れ散る日でした。


私はもちろん、兄でさえ
黙り込むほどに強めな日です。


いつまで黙ってんだ!
返事しろ、返事!



教官は寝てる私たちの身体を
踏みつけました。


大人である教官が
子どもに全体重を乗せれば
どうなるかわかります。


教官は

乱れる意識の中
そこだけは残っていたのか

全体重をかけることは
ありませんでした。



教官はときどき

身体ではなく

心に強く

刻んで来ることがあります。



仮にも親と子の間柄。


親と見なす私の目に映るそれは

私の想像する親のものとは

あまりにもかけ離れていて

ショックで時々
涙を流すことがありました。



教官の有り難い話が終わることで

私たちはやっと
眠りにつくことが出来ました。


ーおしまいー