サルサのルールと笑顔の行方 | サルサのある日常 PartⅡ ➡ シン・サルサのある日常 新章

サルサのある日常 PartⅡ ➡ シン・サルサのある日常 新章

サルサは簡単に始められる、とても楽しく奥深いペアダンスです。
このブログがサルサに関心を持たれたあなたの少しでも参考になれば嬉しいです。

サルサの魅力のひとつにその自由さがあります。

服装、場所、踊り方など自由に気楽に楽しむことが出来ます。

しかし、自由というのは何でも好き放題やって良いと言う訳ではありません。

一人で自由に踊るダンスならば、最低限周りにぶつからないなど迷惑をかけない範囲で自分が楽しければ良いと思うのですが、サルサはペアダンスなのでペアで一曲ダンスを作り上げなければならない難しさがあります。

しかし、このペアダンスの難しさがあるが故に、上達するにつれて二人で踊ることの楽しさや達成感を味わうことができるのではないかと思います。

そして、それを一度経験したら、もうサルサから離れることは難しくなるでしょう。

そんな自由なサルサですが、ペアダンスとしての唯一のルールがあります。

それは、リーダー(一般的には男性)のリードにあわせて、フォロワー(一般的には女性)がフォローするということです。

そんなの当たり前じゃん、と思われる方も多いと思います。

しかし、これが、男性がリズムを外していたとしても女性はそれに合わせなければならないとなると、途端にとても厳しく辛いルールとなります。

曲に合わせて踊るのはダンスだから当たり前でしょー、とお叱りを受けそうですが、極端な言い方をすると、女性がリードではなく曲に合わせて動くということは、男性がシングルターンをかけようとリードしているのに、女性が勝手にダブルターンをするのと同じことで、ペアダンスである必要性その根底が崩れることになります。

男性がリードできない初心者であろうと、どんどん技をかけてくる経験者であろうと、関係なく相手に合わせてペアダンスをキープできるフォロー力のある方が、本当に上手な女性の理想像という事になるのではないかと思います。

この力は、見た目は地味な割にものすごく難しく高度な技術と精神力(人間力)を要すると思います。正に女性が母なる海の如く男性を包み込み、その中で男性がリズムを外そうが、暴れまくろうが、止まってしまおうが動じることなくフォローしてペアダンスとして成立させてあげる力です。

私はよく、サルサは男性よりも女性は簡単だから、と言うのを聞くと、いや女性の方が最終的には難しく奥が深いからといつも思ってしまいます。

女性の心地よいフォローがあるお陰で、私達男性は安心していろいろな技をかけたり、動き回ったりすることができ、サルサを楽しませてもらっているわけです。

とは言うものの、多くの女性にとってリズムがズレている男性に合わせて踊ることほど辛いことはないのも事実です。

だからこそ、男性は女性にそんな辛い思いを続けさせないためにも、一刻も早くリズムを外さずベーシックステップが踏めるように、徹底して練習をする必要があります。

一番最初にマスターすべき大事なリードこそが曲とずれないベーシックステップです。

そして、これが出来るようになることが上達への一番の近道です。

残念ながら、オープンレッスンでこの練習ばかりしていては誰も来なくなるので、多くのレッスンでは初心者の方がやりたいであろう技を練習することになります。

ですから、本当に早く上達したいのであれば、男性も女性も曲に合わせて3歩を意識しなくてもずっと踏み続けられるように自主練をする必要があります。家や電車や会社のトイレやデスクに座ったままでも踏み続ける練習は可能です。

そして、今までベーシックステップに練習時間をさいてこなかった方。

もし、一度踊った女性とその後踊ることがなくなった、もしくは頻繁に断られるようになったら、要注意です。

もし、あなたにセクハラの心当たりがないなら、かなりの確率であなたのステップは曲とズレています。

あなたの技の数が少ないから、嫌がられてるなんて事は、絶対と言っていいほどありません。

もし、技の数が少ないから踊らない様な女性なら、はじめてあなたと踊った時、途中で踊るのをやめてあなたを置き去りにするか、踊っている間ニコリともせず終わったらすぐに挨拶もなく去って行くので、あなたがその後その女性を誘うことはないでしょう。誘わないのだから断られることはありません。

あなたがもう一度誘いに行けるのですから、きっとその女性は優しい笑顔であなたのリードに付き合って下さったのでしょうね...本当にありがたいことです。

優しい笑顔で誘いを受け入れてくれる女性は、初心者の男性にとっては菩薩様、女神様のような存在です。

しかし、そんな彼女がやんわりと断った、または踊っている時笑顔が少なくなったということがあるようなら、あなたはそこで気がつかないといけません。

「自分の何かが優しい彼女を苦しめている」と。

自分にセクハラの心あたりがないなら、リズムがズレている、リードが強引で危険、不潔のどれかでしょう。

いずれにしても落ち込んでいる場合ではありません。彼女があなたに直す絶好のチャンスを与えてくれたのですから、感謝しましょう。


あなたが、もしポエたまに来ているのなら、ポエたまの女性陣に聞いてみてください。

「自分の何がいけないの?」と、きっと優しく教えてくれると思います。

自分のダメなところを指摘されるのは実に辛いものです。(出来れば聞きたくないですよね)

しかし、そのまま誰からも踊ってもらえなくなるのはもっと辛く、せっかくサルサと出会ったのに実にもったいないことです。

ですから、今まで辛いのを我慢して笑顔で踊ってくれた彼女からのアドバイスを、たとえ辛くても笑顔で受け入れて直していってくださいね。

ポエたまに集まってくれる女性陣は奇跡的にほんとに優しい方ばかりです。あなたが初心者で踊れなくても笑顔で付き合ってくれます。

しかし、それにずっと甘えてばかりではいつまでたっても彼女たちを本当の笑顔にさせることはできません。

今すぐにリズムを外さないようになれとはもちろん言いません。

しかし、踊れないあなたの練習に付き合ってくれている彼女たちのためにも、曲にあわせてステップを踏む練習を本気で始めましょう。

彼女たちを笑顔にするのは、曲を無視した千の技ではなく、たった1つの曲にのったベーシックステップです。

これからもポエたまでみんなで練習して、引きつった笑顔でなく心からの笑顔で楽しく踊れるように頑張っていきましょう。

ではポエたまでお待ちしています。