とても好きだった「街」の実質的な続編ということで、ものすごく期待度が高かったわけですが
(10年待ったからね)、その期待が裏切られることはありませんでした。
一言でいえばめちゃくちゃ面白かったです。
まずは操作面について。
私はリモコン片手持ちでプレイしたのですが、非常に快適で大きな不満点は無かったです。
クラコンにも対応しているので両手で持ってプレイしたい人も安心です。
どちらかをお好みで選べばいいと思います。
次にシステム面について。
「街」のシステムをほぼ踏襲してるので、「街」をプレイしたことがある人はわかると思いますが
知らない人のためにちょっとだけ説明してみると・・・
5人の主人公のうちのある一人のストーリーを進めていって行き詰ってしまったら
他の誰かのストーリーを進めて選択を変えることで、最初に選んだ主人公が先に進めるように
なったり、もしくはBAD ENDになってしまったり。それぞれの選択を正しいものにしていって
1本の正しいルートを見つけていく、そんなゲームです。
あまりにもざっくりした説明で申し訳ないです・・・
まあでも文章にするとたったこれだけのことなのに何故か面白いんですよね。
同じサウンドノベルでも例えば「かまいたちの夜」などでは、一つのシナリオをクリアすることで
新たなシナリオをプレイできるようになるという、世界がどんどん広がっていく楽しさが味わえる
のですが、「街」や「428」は複数の主人公の絡み合ったシナリオの中からたった一つの正解を
導いていくという、世界が一つに収束していく感覚を味わえるんですよ。
選択肢の組み合わせは多いので難しそうに感じますけど、終盤近くまではBAD END時に
ヒントが表示されるので安心です。詰まることはほぼ無いと思います。
次にストーリーについて。
これは人それぞれ好みがあるので何とも言えませんが私は好きでした。
「街」と比較すると、「428」の方がサスペンス色が強かったですかね。
そのせいか、ぐいぐいストーリーに引き込まれて先が気になって、じっくり進めるつもりだったのに
結構どんどんと進めてしまいました。使い古された言葉になってしまうのですが、笑いあり、涙あり、
そして緊迫感のある場面、ほのぼのする場面、色々な要素が入っていて最後まで飽きませんでした。
そして楽しいのは本筋のストーリーだけではないんです。BAD ENDはコミカルなものから
恐怖感を感じるものまであって、すべて見たくなりましたし(頑張って見ました)、
ボーナスシナリオの一つでは泣きそうになりました(というか泣いた)。
ただ一つだけ不満点を挙げるとすると・・・
ボーナスシナリオの一つでアニメ調のやつがあるのですが、ボイスは無い方が良かったかも。
自分が読むテンポとボイスのテンポが合わなくてちょっと読みにくく感じました。
それに他は全部ボイスなしだったので最後までそれでよかったと思うんだけどなあ。
とはいえ、不満に感じたことはそれくらいですね。本当に良くできたゲームだと思います。
誰かの選択によって他の人の運命が変化していく。
現実の世界でも一つの選択によって誰かの、もしくは自分の人生が変わっているかも。
つまり「428」は人生の縮図といえるのかもしれません・・・今のは確実に言いすぎですね。
でも本当に面白かったので、
「文章を読むなら小説の方がいいや」、とか
「実写で見るなら映画とかドラマとかを見た方がいいや」、などと思って
手を出してないなら、本当にもったいないと思いますよ。
小説とも映画とも違う、ゲームでしか味わえない面白さなんです。
今ならお店でも少し安く手に入ると思うので、機会があったらぜひプレイしてみてください。
しかし思ったよりも長文になっちゃったな。最後まで読んでくれた人はいるのだろうか?
BAD END
No.86 誰にも読んでもらえず
ヒント
長文すぎて誰にも読んでもらえなかったようだ。
簡潔、的確にそしてなにより面白さのある文章に
書きかえる必要がありそうだ。
