クジラは哺乳類が二次的に水棲に戻ったもの

ワニは主竜類が二次的に水棲に戻ったもの

モササウルスは有鱗目が二次的に水棲に戻ったもの

何れも、陸生用に構築された身体構造が水棲化の過程で泳ぎ方を差異を決定したと考えられる。

彼らの前足のロコモーションがそれぞれの泳法の進化に大きな差異を与えたのではないか?

クジラの先祖の陸生の偶蹄目は、4足の直立歩行動物で前足も地面から直立して接地していた。

ワニの先祖・主竜類の陸生ワニは爬行歩行のように一見見えるが、4足歩行の恐竜のように直立歩行に近い。

モササウルスの先祖は爬行歩行をしていた。つまり、前足・後足は体の側面に突き出して肘を直角に曲げて4足歩行していた。

これらのそれぞれの歩行のための身体構造で、泳ぎ始めるとすると

クジラの場合、最初期は偶蹄類の体の真下に伸びた前足で水を掻く、犬やシロクマのような犬かき泳法だったろう。

ワニの場合も、陸上ワニは直立歩行だったので、犬かき的な泳法だったろうが、むしろ、大きな尾が非常に有効であったため、前足は水底を歩くために使用されただろう。

モササウルスの先祖をオオトカゲ的な構造と考えると、前述したように爬行歩行で前足は体の側面に張り出しているので

水をかく動作としては犬かきではなく、パドルや平泳ぎのスクロールになる。

クジラの場合、最初期の前足の犬かきは、メイン推力の尾びれの上下運動が強力になるほどに不必要になり、むしろ体に引き寄せ固定され指を広げる形で、揚力のための翼化していく。

ワニの場合、尾は後ろ足と連動するため、前足の推力は不要になり、特に海洋性に特化し海生ワニではクジラのように揚力を生むための翼化する。

一方で、モササウルスでは、前足は翼化せず強力なパドルとして使用され続けたのではないか。

ワニの場合、尾の振りは後ろ足と尾大腿筋で連動するが、モササウルスの場合、尾の振りは前足と広背筋が連動して下半身ごと胴椎で振っていたのではないか?

モササウルスの上半身がマッスル化する理由でもある。

広背筋とは、上腕骨と腰椎を繋ぐ大きな筋肉であり、

一方、尾大腿筋は、大腿骨と尾椎を結ぶ。

 

クジラとモササウルスは、上下と左右で異なるが、下半身を振り回すという点では、一致する。

激しい下半身の振りを、上半身で安定化する必要があり、クジラの上下運動では、上半身が下半身の動きの反動で上下するのを如何に抑えるか?モササウルスの左右運動では、上半身の左右への反動ブレを如何に抑えるか?

クジラの場合は、広い水平翼が、モササウルスでは可動なパドルでの方向調整が必要とされるはずだろうし、クジラ以上に背びれ的なものが必要とされるかもしれない。