先日、テレビでうさぎの足跡を見た。

うさぎは、前足をわずかに時間差をずらして進行中心線上に接地する。

 

ゆっくり歩くときは、前足はこのままの動きで、後足は交互に出すことも可能だろう。
体重のかかり方として三輪車のような形。
これをスピノサウルスに当てはめてみる。
このように前足を歩行の進行中心線上に接地する場合、前足を両側に広げて接地する場合よりも背は丸まり、重心は腰に移動するので体重は後ろ足に乗り、歩行時に前足にかかる体重の荷重の割合は大きく減る。
両前足は、ほとんど時間差なしに進行直線上に接地するので荷重も半減される。
そのため、一般的な4足歩行のために必要とされる過重負荷への耐久力がない前足でも4足歩行が可能になる。
4足歩行が否定される前足でも4足歩行が可能なのである。
イメージとしては、ナックルウォークに近いアリクイの歩行に似るが、正確には獣脚類の前足であるので回内できないため
手刀部を接地してあるく「手刀ウォーク」と呼ぶべきものだが、
前足の発達した、しかし4足歩行には耐えられない前足を持つと推定される獣脚類(デイノケイルスやテリジノサウルス、スピノサウルス)は、このような三輪車歩行を行っていたのではないだろうか?
原始的なカンガルーの歩行にも近いかもしれない。
三輪歩行では、前足の足跡は浅く足跡化石としては残りにくいと思われる。