Russian of Secret3 | The Lilies And Roses

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自由にのんびりと書きたいお話を載せていきたいと思います。
Laylaの完全自己満足&文章力UPの為の修行場です(´∀`)

【メロキュンプレゼンツ!!《ハッピー♡プレゼント!!》】


~Russian of Secret3~


『…ふぅ~~…。』

ケーキを食べ終えて暫くして…敦賀さんがカイン兄さんに戻ってくれたのは良かったけれど…やっぱり心臓に悪い事に変わりは無かったわ…。

もう……!さっきの兄さんったら…!!




「…セツ…一緒に風呂に入ろうか…?」

…はっ…はい……?!

「もう後片付けも終わったし…今日はもう風呂に入って寝るだけだろ…。」

ええぇ…っと…つつ敦賀さん…?!あのですね……!

どれだけ役に入り込んでカインとセツカになり切ったとしても…私達の
”本体”は”敦賀蓮”と”最上キョーコ”ですよね…??(汗)

あっ…。こっこれは…回避能力の演技テストね…?!私も1年間で結構演技は成長したんですよ…??

『…兄さん…アタシも一緒に入りたいんだけどね…?今兄さんに作っているアクセサリーのデザインが思い浮かびそうな所なのよ…』

『世界にたったひとつしか無い…アタシの愛が籠もったカッコイイデザインの物にするから…だから今は1人で入ってくれる…?ね…?』

セツが照れながら笑顔でこう言えば…すんなりとバスルームに行ってくれると思ったのに…!

気が付けばカイン兄さんに力強く抱き締められていて――…!!

『…にっ…にいさっ…くっくるし……!』

その後、少し腕の力を弱めてくれた兄さんは…アタシの耳元でそっと


「Thank you....and I love you.....」


って囁いて…ほっぺにチュッとキスをして…バスルームに向かって行った…。

ももも問題はそのチュウの場所よーー!!つつつ敦賀さん…?私の頬というか…唇ぎりぎりじゃなかったですか……?!

もしかして…軽く唇の端っこが…触れませんでしたか…?さっきの…?/////

もうーー!!忘れるのよキョーコーー!!あれは事故!事故よ…!!

これじゃアクセサリーのデザインを考えるどころじゃないじゃない…





『…ふぅ~~…。』


私は深~く深呼吸をして…暫くした後、気分転換にテレビのスイッチを入れてみた。

『あ…今日は
フィギュアスケートの…ロシア杯だったのね…日本選手はどうだったのかしら…?』

チャンネルを適当にクルクルと回していくと、スポーツニュースでフィギュアスケートが映っていた。

ふふふ…フィギュアスケートって…キラキラした妖精みたいな衣装で…好きなのよね…!

『・・・・・ん・・?』

そして…暫く
フィギュアを観ていたら、ロシア語の文字が画面に映し出されて…その瞬間、私はふと思った。

ロシア語って…”R”の文字が逆になっていたり…記号みたいな丸くて柔らかい雰囲気の文字があって…可愛くて何かいいわね……。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・!』

…そうよ!!ロシア文字を入れてみよう!!…少しオシャレで読みにくいデザインにアレンジして…!

マークみたいな雰囲気でいいんじゃない…?

『…でもそうしたら…どんな意味の文字を入れようかしら…?』

どうせ文字を入れるなら…ちゃんと意味のあるモノがいいわよね…意味無しよりは…。

・・う・・ん・・・・・・・・・・・・。

・・・・・・・・・・・・・・・あ・・!』

そうよ…!良いアイデアを考えついたわ…!

…ロシア文字で…読めるか読めないかぐらいまで文字を崩したデザインなら…敦賀さんに気付かれずにメッセージを送れる…?

早速ケータイでロシア語を調べてみよう……!

『…うん……!…これで…いいんじゃない…?』


Я люблю тебя. Для R от К
(ヤ リュブリューティビャ  デリャアールォートカァ )

――貴方を愛しています KからRへ―――。


きゃあーーーー!!

…何だか秘密の暗号みたいでドキドキワクワクして来たわ…!

その後私は発想が湧いて来て、一気にデザインを描き上げる事が出来た。

セツカの独占欲もデザインに加わっていて、ロシア語のマークが入った
指輪にチェーンを通したアクセサリーの絵。

ロシア語の部分は本当に読めるか…読めないかぐらいの…”マーク”に近いデザインになった。

そして描き終えた後は…何だか安心したのか…急に眠気が襲って来た。

『…う…ん…まだお風呂入ってないのに……少しだけ……。』

私はソファーにそのまま横になって静かに目を閉じながら敦賀さんの事を想った――…。




…敦賀さん…貴方には…好きな人がいるから…私のこの一方的な”愛”は実る事はなくて…。

そして…ずっと貴方の傍にいたいから私のこの”愛”を伝える事も出来ないけど――…。

でも…それじゃ私の心が辛くて…切ないの…。

だから…貴方には決して気付かれないように”暗号”にして伝えるくらいは許されますよね……?

――私は…貴方を…”愛して”いるんです――…。


キョーコはそう心の中で蓮を想いながら…深い眠りに落ちていった…。



* * *


思っていたよりも長風呂になってしまったな…。

カインとして…俺が”一緒に風呂に入ろう”って言ったら…最上さんはどんな演技を見せてくれるのか試してみようと思ったのが間違いだった…。

”世界にたったひとつしか無い…アタシの愛が籠もったカッコイイデザインの物にするから”…って

…何だか”敦賀蓮”に対して言ってくれたような気がして――…。

その後は身体が無意識に動いて…彼女にキスをしようとした直前で…ぎりぎり頬の方へ何とかずらした。

「…確か去年のバレンタインもそうだったよな…俺…////」

だけど…去年と違って…さっきのは…少しだけ唇の端が触れ合ったような…?

駄目だ…やめろ…もう思い出すな…俺…!しっかりと理性を保っておかないと…と思って水を浴びて来たんだから…!

「…ふぅぅ~~~……。」

俺は深~く深呼吸をして心を落ち着かせた後、最上さんのいる方へと戻って行った。






「…セツ…遅くなった…風呂出たぞ…」

とりあえずカインになって話し掛けてみたものの…最上さんはソファーで横になって眠っていた。

「セツ…?…セツ起きろ…化粧落としてから寝ないと…肌が荒れるぞ…」

『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・』

疲れていたのだろう…軽く揺らしてみても なかなか起きない。

「セツ・・・・・・・・最上さん・・・?」

『・・・・・・・・・・・・・・・・うーん・・・』

その時 彼女は眠ったまま少し動き…身体の下にあった開きっぱなしのノートが見えた。

「・・・・・・・・・・・・・?」

あ…もしかしてこれは…俺へのプレゼントの…デザイン画か…?!

見てはいけないよな…とは思いつつ…どんなのを作ってくれようとしているのか気になって、チラっと見てしまった。

「・・・・・・・・・・・・・え・・・?」

そして…俺の頭の思考回路は暫く停止した…。

まさか…?!

…う…嘘だろう…?!

これは…もしかして…社長の陰謀か何かの間違いか…?!

ドクドクドク…と心臓の鼓動が急激に速く鳴り出した。

…とっ…とりあえず落ち着けっ…俺……!!

もう1度じっくりと…よくデザイン画を見てみた。

すると…かなり分かりにくくしてあるけれど…確かにロシア語で



Я люблю тебя. Для R от К

(ヤ リュブリューティビャ  デリャアールォートカァ )

――貴方を愛しています KからRへ―――。


…そう描かれているように俺には見えた。

そして…この”愛の言葉”はロシア系の母親である、ジュリエナがよく口にしていた言葉だ…。

小さな頃からロシア語で母親と会話もしていたから、日常会話と簡単な読み書きくらいなら理解出来る。


『……ん…?兄さん…いつの間にお風呂出たの…』

…頭の中でぐるぐると考え込んでいると、最上さんが目を覚ました。

「…あぁ…今だ…。…セツもさっさと風呂に入って来い…」

俺は冷静を装って、カインになって…彼女に返事をした。

『…うん…入って来る…』

そう言うと最上さんは眠たそうに欠伸をしながらも、ノートを閉じてバスルームへと向かって行った。




「はぁ~~~……。」

俺は再び大きく深呼吸をした。

あの…暗号は…俺への想い…だよな…?”KからRへ”って…確かにそう描かれていたよな…?

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・//////」

さっき14日まで待とうって…決めたばかりなのに…何だかもう自信なくなって来たな…俺…。

バレンタインデーに拘るか…それとも…もう無視するか…?

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

俺はソファーに座って…バレンタイン用プレゼントとして注文したピアスの事を思い出していた。

そして…ピアスを選ぶ前にどうしても気になって仕方がなかった…キョーコに良く似合いそうなハート型ルビーの可愛い指輪の事も…。

本当はその指輪を買いたかったのだが、彼女の気持ち的な事を考えると 受け取ってくれないかも…と思い、ピアスにしたのだ。

「でも…さっきのデザインの事を思い出すと…何だか受け取ってくれそうな気がして来たな…」

俺はその指輪を頼む事に決めて、ケータイを鞄から取り出した。

仲の良いスタイリストが経営しているお店なので、
多少の無理は聞いてくれるだろう…と彼のケータイに電話を掛けた。

そして…彼にお願いをしたら、急いで例の指輪の内側にメッセージを入れて…14日までにホテルに届けてくれる事になった。

夜遅くにも関わらず…色々ありがとうございました…拓也さん…!」

彼にお礼を言って…俺はケータイを切った。

…今年の2月14日は俺にとって…とても大切な日になりそうだ……!

そう心の中でドキドキしながら、カイン用の鞄の中にケータイを戻そうとしたら…社長から昨日受け取った”例の箱”がちらっと見えた。


「・・・・・・・・・・・・・・・・!!!!!」

あぁーーー!!もうっ…!!!

寝てしまえっーーーーーー!!!


俺はカインがいつもしているようにシーツを身体に巻き付けて”繭ごもり”をして、彼女が出て来る前に眠りにつく事にした。


…あのロシア語は…社長の陰謀かもしれないし…ラブミー部の君の事だから…あまり期待し過ぎるのは危険なんだげど…。

だけど…どうしても…期待せずにはいられない…。

最上さん…もしかして…君も俺の事を…想ってくれているの…?

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・/////」






その後、暫くしてキョーコは風呂から上がり戻って来ると、すぐにぐっすりと眠りにつき…

逆に蓮の心臓の鼓動はどんどん激しくなって…なかなか眠りにつく事が出来ず廊下をうろうろと歩き回り…結局寝付いたのは明け方だった。



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蓮様…最初の予定より暴走気味です…笑( ´艸`)