戯曲を読む集い番外編vol.33バーナード・ショー『ピグマリオン』(小田島恒志訳・光文社古典新訳文庫)を読む会が全日程無事に終了しました。A日程(zoom)8名、B日程(zoom)9名、C日程(対面)5名、延べ22名の方々と楽しく戯曲を読み通しました。

 

A日程が4時間10分!巻いて行こうと思ったB日程はなんと4時間13分・・・。しかし対面のC日程では驚きの3時間13分という、長丁場でした。ト書きは全てカットしてもこのボリューム、恐るべし。

 

でも、舞台上演や映画版ではカットされているのでは、というセリフも全て読むことができて、登場人物たちをより立体的に感じることができました。

 

イライザの描かれ方に関して、『人形の家』を思い出すというご感想を持たれた方も複数いらっしゃいました。また、聞き手に回っていた頃は「ヒギンズ酷いやっちゃな」と思っていましたが、自分がヒギンズを読んでみると「こいつにはこいつなりの理が通っているのでは?」という気持ちになったのも面白かったです。

 

映画やミュージカル『マイフェアレディ』の原作戯曲ではありますが、終幕を含めて、『ピグマリオン』は別作品と言っても良い展開です。バーナード・ショーの、皮肉と、リアリズムと、ユーモアを感じさせる作品でした。テキストをお持ちの方は、ぜひ「序文」と「後日譚」もお楽しみください。