グッバイ・イエロー・ブリック・ロード | ギッコンガッタン 

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日々、気の趣くままに綴る雑記帳

 

 

 東京バンドワゴンのシリーズ第16弾は、いつものような歳時記タイプではなく長編小説です。高校も卒業となり、いよいよ、ミュージシャンとして堀田勘一の曾孫の研人は、祖父・我南人のコネでイギリスの有名ミュージシャンことキースの誘いでバンドメンバーと我南人とともにロンドン入りします。

 

 ロンドンでは、研人の伯母さんにあたる藍子とマードック夫妻の所に一行は、お世話になりました。そうした所、マードックさんがロンドン警視庁ことニュースコットランドヤードの刑事の事情聴取に行きます。ただ、その後にマードックさんが行方不明になりってしまいます。果たして結末や如何にです。

 

 今回も話の語り部は、相変わらず勘一の妻サチの幽霊です。この幽霊がロンドンまでついていき語り部になります。これまでの話では、基本的に語り部のままですが、なかなか行方のしれないマードックさんの捜索に一役買います。この部分が一番の話の肝と言っていいくらいです。

 

 凄く読みごたえがあり、また、いつも通りに話しの中盤からは存在を消す我南人が「LOVE だね」の一言を発しつつ締めの美味しいところは、持っていく展開も相変わらずです。やはり、堀田家の家族愛と国を超えた新たな友情関係と言いやはり、見所の多い楽しい作品でした。今後も続編が楽しみですね。