- イン・ザ・プール (文春文庫)/文藝春秋
- ￥530
- Amazon.co.jp
この表紙の絵と以前読んだ彼の作品「マドンナ」の印象があったので面白そうだと思い買いました。伊良部総合病院の御曹司にして神経科の医師である伊良部一郎とそこに訪れる患者を描いた短編集です。伊良部医師は、色白のデブでマザコンでまるで悩みを感じないかのごとく思ったことは何でも実行する行動力がある変人です。
彼の元に訪れるのは、伊良部に勧められ健康の為にとプールに行ってからプール依存症の中年男性に勃起したまま元に戻らない独身中年男性にストーカーに付きまとわれていると悩むイベント・コンパニオンに携帯中毒になってる高校生に煙草の不始末を気にしたのをきっかけに強迫神経症が行き過ぎて外出も出来なくなってる中年男性と様々です。
どちらかというと伊良部医師よりも訪れる患者の方が主人公と言う感じです。伊良部医師は、イメージ的には、パタリロのようなふざけた狂言回し的な感じがします。ただ、一見狂言回しのようで彼と彼のアシスタンスのセクシーナースのマユミなどが的確な指摘をして何とも面白い結末にするところがいいと思えます。シリーズ物なので他の作品が楽しみです。
イン・ザ・プール [DVD]/ポニーキャニオン
￥2,625
Amazon.co.jp