読書感想になります。
「新しいゲノムの教科書」
本の前半は、高校で生物学を取ってた人には復習的な内容+αで面白いんですよ。
しかし、後半になると最新の内容が入ってくるので・・・
これは、ゲノムに関する他の本も漁ってる人でないと、厳しいかも?
私にも、珍紛漢紛な場所も多々。
この本、マジで中高生向けなの? 本にはそう書いてあるけど、これを理解できる中高生って、それこそ、そういう本を漁ってる勉強大好きな子でないと厳しいと思う。
大学で、こういう分野に進みたい人向けの本かなあ・・・大雑把な感想としてはそんなところ。
改めて、本を読んだゲノムに関する感想。
DNA二重鎖が、めちゃめちゃ長いってことを痛感する内容が多々。
そういえば、下の子も家庭科を学習する学年になったけどさ。あのDNAの螺旋の糸。よくこんがらがっちにならんよなあ・・・その仕組みに関しても少し載ってますよ。
こういう部分は面白いと思うんですよ。
後半はエピジェネに関する内容なんですが、この前に読んだ本が如何に素人向けに省きまくった内容だったのか痛感。
細かい説明が入れば入るほど、頭が混乱してきそうな・・・私の理解力と暗記力不足です、はい(汗)。
ここでもDNAメチル化に関する話が載ってます。それと「エピジェネティクス入門」では、メチル化に関しては、例え話的な扱いでしたが、こちらの本では、かなり具体的にDNAの分子の鎖に何が起きているのか?その詳細が載ってますよ。
DNAに関しては、今後は、体の各臓器の細胞で、遺伝子のどの部分が活性化してて、どの部分が眠らされてる状態なのか? そしてその作用機序。それを明らかにする研究が活発になるかも・・・と、それはそれでワクワクする話ではありますが・・・色んな物質が関与してるので生物学なのか化学なのか、はたまた物理なのか微妙なラインの話が多いです。
最後は、DNA解析技術に関する話。
PCRもありますし、環境DNAについてもありましたね。この本の中に環境DNAという用語は使われてませんが、それに相当するのがメタゲノム解析ですね。下水道からコロナウイルスのRNA検出に関するネタもありましたよ。
これ、PCRはインチキ!とか、マスクは網の目が大きすぎて意味ない!とか主張してる人たちからしたら、全部嘘な本になっちゃうな。てか、彼らには読んでも理解できないと思う。
とっても小さな世界だと、吸い付く力や張り付く力も、かなり影響があるなと痛感する内容でもあるのよ。細胞の中、核の中の世界は、そういうメカニズムも大きいってこと。
そういう意味ではマスクの網の目、ザルじゃないですよ?
RNAだって、mRNAだけじゃなくて、色々なRNAの種類がたくさんあるんだが?
rRNAとかtRNAは高校時代に習ったけど、それ以外にも、この本には色々出てきます。mRNAだけをターゲットにして騒いでるやからって・・・それこそ農薬の特定の種類だけを騒ぎ立てる輩と同じだよな。スケープゴートを作りたいだけ。
分かりやすく説明すると、インチキだの嘘だの言うだろうし、それならと詳細な説明したら、不親切だの意地悪だの、わざわざ分かりにくく説明すると言う。彼らにつける薬は無いよなあ・・・
最後のハッシュタグは、トンデモ系のタグ。あくまで参考まで。