穂先を失うケース <永久保存版> | ぎっちょ31  

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蒼き時代より共に生きる

たぶん、このお客さんは違うとは思いますが

こういう事例の時が、ネタのいい機会ですので

まだまだ底物小学生の方へアドバイス

 

まずは結論

 

根がかりした時に竿で引っ張らないこと

 

 

 

どういうことか?

 

 

 

根がかりしたら、無精せずに

ラインブレーカーなどに巻いてから根がかりを外したり、ラインブレイク(切ったり)すること

竿をまっすぐにして竿ごと一所懸命に引っ張って切ろうとしないこと

面倒でも、ラインを手繰り寄せて、ラインブレーカーに巻き付けて引っ張りましょう

 

 

なぜか??

 

 

ラインは海中のサルカンの結び目などで切れるとは限らない・・・ということです

 

 

なぜ、それがマズいのか??

 

 

いやね、俗に言う「高切れ(たかぎれ)」したって、極論イイわけですが

問題は、手元でラインが切れる場合です

こんなケースだってあるのです

 

なぜ、それがマズいのか??

 

・・・

 

・・・

 

・・・

 

・・・

 

・・・

 

・・・

 

・・・

 

・・・

 

・・・

 

・・・

 

穂先無くなるよ

 

手元で切れたラインが、パンパンに張った弓矢が打ち出されるように、海側に向かって飛んでいきます

その際にガイドに干渉し(時には絡み)ながら、飛んでいきます

その時に穂先などに絡み(特に穂先は、まっすぐではなくダワついているので絡んだりしやすい)穂先を抜いてラインが飛んでいきます

ラインが切れた瞬間に、穂先も消えて無くなる場合があるのです

また、穂先が無くならなくったとしても、ガイドが変形したり、抜けたりします

 

そんな経験をした底物師もいるでしょ?

 

絶対に、竿ごと引っ張ったらNGです

 

 

シロート底物師ほど、竿ごと引っ張ります

 

 

人は、一度痛い目に合わないと、学びません

 

オレの親父だってそうです

親父は釣り自体、ほとんどやりませんが

オレがマキエを入れたポイントがもったいないから「親父がやれ」と見よう見まねで何度か竿出ししていた時

親父は親父の人生で、そうやって竿出しして数枚の石鯛を釣っていますが

ある時に根がかりしたのを「竿ごと引っ張るなよ」とは口を酸っぱく言ってましたが・・・シロートなのでやっちゃうんですな

 

穂先が飛んでいきました

のちに海中を探しましたが見つかりませんでした

 

伸びがほとんどない「PE」ならまだマシですが、逆に絡みやすい点もあります

特に伸びのある「ナイロンライン」を使ってる人は要注意です

パンパンに張ったラインが手元で切れた場合

それこそ力任せに引っ張った弓矢が打ち出されるのと一緒です

 

穂先が無くなりますよ

 

今回のお客さんは屋久島に移住までした方なので、単に竿を組む際などにあやまって落とした、かと思いますが

 

いい機会ですので

今も竿ごと引っ張る方に忠告します

穂先無くなりますよ・・・&・・・ガイド抜けたり変形したりしますよ

 

今回は、随分昔に作った「要撃540」でしたし(5年以上前)

「破損」ではなく「紛失」なので、#1をまるまる作る「パーツ代扱い」です

そんな派手な作りでもない「#1ブランク(穂先)」だけで35,000円ほど掛かってます(ガイドはチタンガイド)

 

作りがもっと手の込んだ竿の場合ですと4万だってあります

 

もし、竿ごと引っ張ったがばっかりに・・・なら

もったいないよね?

 

だから、いちいち面倒でも

根がかりを外す&切る、その行為をする時には

必ずクラッチを切ってラインをたるませ、ラインブレーカーに巻き付けてから

引っ張ってくださいね

 

コレ、なかなか重要なアドバイスです

 

 

追伸、これが「歴史」ですな

上が新品(穂先)

下が永年使った#2(穂持ち)

 

白のピンストの部分のエポキシの黄変が歴史です

全体の「使用感」が歴史です

そもそも「アンサンド仕様の石鯛竿」を受け付けていた頃ですからね

 

新しく作った穂先は、すでにサンドブランクのみしかありませんので根っこの部分は「黒塗装」にて納品しております

 

また、屋久島で活躍させてください

そして、そろそろブランク「抜けてきたな」と感じた頃には新調してくださいね