「他メーカーの竿のリメイクをやめます」
「またいつか(数年後でも)お声があれば限定的にやるかも・・・」などと
当ブログでご案内しましたら
数件、「数年後、期待してます」とのお声もいただきました
そんなお声・・・あざす
竿師として
他メーカーの竿を
完全に素っ裸にして作り直しならまだマシなのですが
部分リメイクはもうやりたくないのです
自社製品(自社竿)を持ってる竿屋が他メーカーの竿のロゴを一所懸命に磨きたくはないのです
ウチではリメイク割合はどんどん少なくしていって自社竿の比率を上げてきたので、今ではそんな多くはないですが
少なからず売上の手助けにはなっていたのですから、「リメイクやめる」という舵取りしたらまた売上を減らすようなことを、自らやっちゃったわけです
「売上」よりも「竿師のプライド」を取った
・・・と言ったら、ちょびっとカッコイイか!?(笑)
最後の他メーカー竿のフルリメイクです
お好きなのでしょうね
「三四三空」の15番機(マニアックです)
ご存知の方もいるでしょうが、70数年前
敗戦が色濃くなって本土爆撃が始まる中、対B29迎撃&本土防空のために
「消耗品」と呼ばれたパイロットは飛行経験豊かな優秀なパイロットは終戦近くなると居なくなり予科練あがりの練習生を戦闘機に乗せたような間に合わせパイロットばかり
そんな中
数少ない精鋭パイロットを集め、当時の最新鋭機「紫電改」を集中配備して本土防空のために編成された「三四三空」(第三四三海軍航空隊)
オレも時々戦時中の話書いたりしますが特別「マニア」ってわけではありません、大雑把です
ウチの竿にも「343」に語呂合わせした竿があります
3本継の4.3m竿で「三四三」です
オレの「縁430 手練れスペシャル(プロト)」です
こんかいリメイクされた竿のベースは「ソリスト520MH」です
この部分は特にオーダーはありませんでしたが
「ベース竿がわかるように」
&
「紫電改が紫電の改良モデルだったようにベース竿の「改」を合わせてみた」
裏面にさりげなく、最後のリメイクなのでこのロゴはサービスでお入れしました
穂先の「蛍光オレンジ」カラーは#2途中までの「ロング仕様」
操作性を上げるためにショートバット仕様のためにバットカットした分が、これだけ短くなってます
まあ、実際「ソリスト520MH-改515」でしょうね
リールが近い位置に改造してます
尻手管は下付け希望でした
で、「白」を使いたい
とのことでしたが、いつもブログに書く「白は厄介」なのですね(白に限らず淡い色は)
普通に売ってる石鯛竿なんかの穂先の「白」でも経験者はお解りのように、経年劣化で「黄変」します
黄ばんでクリーム色やベージュっぽくなりますよね
「塗装」でも黄変しますが
「白糸+エポキシコーティング」だと更に早く「黄変」しますので、「それでもやってくれ」という方でしかやってません
なので、今回は下巻き部分は「塗ってます(塗装)」
「作りたて」なので鮮やかに見えますが
塗装でも遅かれ早かれ(まあ、蛍光塗装も焼けますし、他の色やスレッドだって焼けますので厳密に言えば「みんな焼ける」んですが)黄変して鮮やかさは無くなりますので
ご使用時に太陽の下で(磯で)使うのは仕方ないことですが、いつもブログで書くように自宅の竿の置き場所には十分ご注意ください
できるだけ光に当てない(太陽光は最悪、蛍光灯でも良くない)、経年劣化を少しでも遅らせるためには暗所に越した事はありませんので・・・
特に、この部分はエポキシが乗ってます(ましてやそこそこの肉厚)
エポキシが黄ばんでくると、この部分の白がベージュのリングのようになりますのでご注意を
まあ、オーダー打ち合わせ時にご説明して「納得済み」で今回製作しております
この竿をお預かりした直後
別の竿を折ったので「ワンオフで#3ブランクを作りたい」と依頼がありましたが
作れますが、そんな簡単ではないことをご説明しました
この竿も今回、そこそこお金掛けて生まれ変わらせましたが
メーカーサポートもあと1年(2020年3月末)です
万が一・・・の際のパーツ入手ができませんので
ご使用の際は、注意してお使いください