感傷に浸り、ケイタクとの出会い | 夜、走ってく、隅っこへ

夜、走ってく、隅っこへ

ループマシン・アコースティックギター・声を使う
アコースティックソロユニット「アナン」
[日本語の濃淡、ループ音楽の可能性、十人十色の夜を語り辿る。]

そういうやつの、日記だ。

懐かしい。

10年くらい前、音楽なんてろくに聴いてなくて
当時中学校に通ってたアナンは、本当に何の気なしに生活してました。

高校受験のために塾に通い、
隠れてゲームをしては
また明日学校

みたいな、なんでもない生活をしてました。


何でもないのは見かけだけ、
家庭は今と変わらず最悪な状態でした。

心からあいつらが嫌いでした。



このころから、普通の人は悩み事を具体化し
相談という技を覚えていくのでしょう。

僕も普通に同じように悩みました。
なんかいろいろ、ちっさいこととおっきいこと



ある日塾で
勉強面白くないみたいに、先生に漏らしていました。
「ベンジャミン先生(ヤマベ先生)」

霊感があるとか、話が面白いとか
生徒からは本当に好かれてたと思います。

んで僕もなんとなく相性があったのでしょう。ちょいちょい仲良くなって
んでなんか最近楽しくないって漏らしました。

その次の週に持ってきたのが「ケイタクいっちょ」ってアルバムでした。



まず知らない

???

でした



もうどうでもいいのでしたが、借りたものは仕方ないと
当時のMDに全曲ぶち込んで、通学や通塾の際の自転車で聴きあさりました。

僕の当時の家からは確か20分はこがないとつかない場所にある塾、学校。
大自然です、いわゆる。
それに囲まれて思春期らしいわけのわからないモヤモヤの中、聴きました。


初めて、音楽が好きになったのを覚えてます


小さいころからピアノは弾かされていたのですが、
何が楽しいかわからずつづけましたが、
このアルバムを通して、やっと音楽が好きになって泣いたのを覚えてます。



「憧憬」

「少しだけ・・・」


どれでも今、空で歌えるほど好きですが
この二つは本当に泣きました


「憧憬」は、何もわからずもやもやした帰り道、
田舎の夜中は真っ暗、なんかもーやだってなったとき、流れたのを今でも覚えてます。

横には河川公園があって、反対側には小さな山があって
前には帰りたくない家があって
後ろにはなにもなくて

なんかふと泣いたのをまだ鮮明に覚えてる



「少しだけ・・・」は、家が嫌で早めにつきすぎた塾で
机を前にして人が来るのを待っていて
虚無感が嫌で差し込んだイヤホンからほわって
流れました




「少しだけ・・・」



ケイタの声が染みわたります
いつ聞いても最高です。


たぶん僕の「晴れたら・・・」はこういう曲作りたいっと思って「・・・」をつけたのかな。








家庭事情が辛すぎて
いま、本当に落ち込んでて
そんなときにケイタクはいつまでもいてくれるから

ちょっとしんみりでも
まあ、明日が来ました







アナン