『DREAMGIRLS』 | My Wonderful Music Life

My Wonderful Music Life

ミュージシャンなシュウの音楽ライフ(時々、その他諸々ライフ)。

歌には大きな力があるとつくづく感じた、そんな映画だった。


「Ray」でかのレイ・チャールズを演じたオスカー俳優 ジェイミー・フォックス、元ディスティニー・チャイルドなんて肩書きはいらないくらいのビッグスター ビヨンセ、そして稀代の喜劇役者 エディ・マーフィーとそのキャスティングだけでも十分すぎるくらいゴージャスだが、それ以上にゴージャスなのは彼らが歌う楽曲の数々だ。


出演者の殆どがとにかく歌う。ブロードウェイで上演されたミュージカルの映画化であるから至極当然だけれど、にも関わらずこれが不思議とミュージカルと感じない。筋書きに自然に溶け込んでいるという事も言えるのだろうけれど、それをも超えた”力”がそれぞれの歌に宿っているからではないだろうか。


エディーのパワフルな歌とパフォーマンスには評判どおり驚かされたが、新人のジェニファー・ハドソンにはさらに驚かされた。前半は完全にあのビヨンセを食っちゃってるし。


しかし、映画のハイライトはビヨンセの歌う「Listen」。過去との決別と自らの自立を力強く歌う姿には感銘を受けずにはいられなかった。彼女の美しさと力強さを兼ね備えた姿と歌は、まさにスターそのものだ。


とにかく全編歌が支配した映画、ただのビヨンセ好きな人にはちょっと物足りないかもしれないけれど、音楽が好きなら、殊更60年代のソウルミュージックを愛している人には絶対観て欲しい映画だ。映画というエンターテイメントを楽しめるだけではなく、ちょっとしたコンサートを観に行くような感覚で楽しめる事請け合いだ。


Dreamgirls [Music from the Motion Picture]