先日行った病院()での話。

私以外にもたくさん待っている人がいたわけです。
待合室に行ったところ皆がワーワーと話していたんですが。
これ、ほとんど全員ここで会ったばかりの人です(ほとんどというのは付き添いで来ている夫とかもいたからでそれを除けば全員初対面です)。

イタリア、特に南では本当によくある光景。
会ったばかりの人とでも普通に世間話します。
電車や待合室で隣に座った人なんかと。

それは別に何も思わないんですけどね、問題は中身です。

まず病院という場所柄自分がどうしてここに来たのかという説明が始まります。
それが事細かい。

私だったら、仮にそこで知り合ったばかりの人に自分の症状を説明するにしたって「ちょっと捻挫しまして…」ぐらいです。
たまたま待合室で知り合いに会ったというのならば、捻挫した状況も話すかもしれませんが。

でもここでは皆いつどんな風にケガをしたのかとか、事細かに話すんですよね…。

その話が一段落したら、次に来るのは病院の悪口。
以前行った病院でこんなひどい仕打ちを受けたとか、これもまた事細かに。

そして夏のバカンスの話しや(どこに何日間誰と行く等)、家族の話しになります。

「うちの子供…一番小さいのはXXでXXの仕事をしていて…」
「何人いるんですか」
「8人よ」
「8人!それまた…」
「長男のXXはXXでXXをしていて…」

という感じで8人全員の名前、住んでいる場所、職業を発表。

それから北の方に住んでいるんだけど母親の面倒を見るためにこちらに帰ってきたという女性。

「来週妹がこっちに来てバトンタッチするんです。お母さんの事は好きだけど、でも一緒に住んでいると…ちょっとストレスよね、考え方が違うから。だって私は仕事をしてるから短縮できるところは短縮しちゃうわけ。買い物も1週間に一度でお肉なんかは冷凍しちゃう。だけど母は毎日買い物に行く人だからそんな私に色々言ってくるわけ。掃除の仕方なんかも色々あって…」

子供が3人いるという女性。

「一番上の子は本当にいつまでたっても寝なくて…。医者に聞いたらそういう子もいるて言うんだけど、3歳ぐらいになるまで本当に何をしてもいつまでたっても寝なかったの。だから次の子供なんて怖くて考えられなかったわ。またこんなのが生まれて来たらどうしようって。だけど生まれて来たら双子だったの。男の子と女の子。女の子のXXは本当に何でも一人でできるんだけど、男の子の△△は甘えたで、「XX、服きがえさせてよ」とか言って、XXがお母さんみたいに面倒を見てるの」

そこから子育て論になる。
上記の8人の子供のいるお母さん(一番小さい娘が34歳)も参戦。
自分の子育てを昨日の事のように話します。

私が待っていた3時間の内2時間半ぐらいはこういった話がひたすら聞こえてくるわけです。
しつこいですが皆さん初対面。

1人ずつ中に呼ばれて行くので話も落ち着いては来るんですが(私は面倒だったのでその会話の中には入らず)。

それを聞きながら思いました。

個人情報ダダ漏れじゃん…。

前にベンゴシ母と一緒にいた時なんですが。
こんな感じで初対面の人達と話していたベンゴシ母。
話の流れでこの近くにに住んでいると言いました。

私なら言ってもそこまでだと思うんです。
けどベンゴシ母、説明し始めちゃいました。

「ほら、XXってお店知ってる?その道をまっすぐ行ったら、ガラス張りのエレベーターがある家があるでしょ。あれが私の家なのよ」

そんな説明する必要あるか?⁇
赤の他人に…。

日本のドラマなんですけど。
時間を持て余してる振りをした老人が、他の老人と世間話をしながら個人情報を集め、それぞれに合った詐欺(振り込め詐欺とか投資詐欺とか)を働く、ってのがありました。

これで言ったら…ここってもう詐欺し放題じゃない!

話しの流れをうまくコントロールすれば住んでる家から家族構成、仕事、バカンス先、何でも聞き出せちゃいますもの。

まあ。
特に離れて住んでいても頻繁に電話をしてるイタリア人ですから、振り込み詐欺は無理かなとは思いますけど。

でも本当にイタリア人って個人情報に関してまだまだ無頓着だなと思います。




この待合室に外国人のお母さん(おばあさんかも知れないけど、ここでは一応お母さん)が2歳ぐらいの男の子を連れてました。
お母さんは外国人ですがイタリア語も話せます。
このお母さんはみんなの話しの輪に入っていなかったので詳しくは分からないのですが。
自分や子供のために来たというよりは誰かの付き添いで来ていて、中で処置をしてもらっている人を待っていたという感じ。

で、この男の子がものすごくやんちゃな子で。
走りまくってるわけです。
一度自動ドアに衝突して頭を打ってこけたんですけど、ちょっと泣いたらまた走り出してました。

でね。私が3時間近く待っていた時。
この男の子がまた派手にこけたんです(泣きもしなかったけど)。
そしたらその場にいた人がわっとかけよりました(駆け寄ることができた人…私は足の捻挫なので無理です)。
高校生ぐらいの男の子から大人まで。

そして男の子は疲れて寝てしまったのですが。
その間にお母さんが中に呼ばれたわけです。

するとこのお母さん、小学生の息子2人を連れた家族連れ(下の息子の足を見に来てもらっていた)のお母さんにしばらく息子を見ていてくれないかと頼み、この女性も快諾。

男の子の傍に座り直し、まるで自分の息子を見るような優しい目で男の子を見つめていました(ちなみにお母さんのバッグを枕にして寝ていたんですが、お母さんが中に入ってもバッグはそのまま。誰も手を出しません)。

プーリアのこういうところは好きだなあと思います。