ラテン系言語ってすばらしい

チューリッヒから成田行きの飛行機で私の横に座ったのは、フランス人のおじさん。

それがちょっぴり嫌だった私。
だってさ、長距離のフライトなら、やっぱり同性の方が気が楽じゃない。

でも。
彼（ら）のおかげで、このフライトはとても楽しいものとなりました…。

「横に座ったのがおっちゃんで、ちょっとヤだなあ」なんて日記に書いていたら(←後でちゃんと訂正入れたけど…）。

「フランス語、できますか？」といきなりフラ語で聞かれて。

「ノー…イタリアーノ？」

「ノー」

「イングリシュ？」

「ア・リトル…」

ってな具合で英語での会話を始めた私達。

聞いてみると彼は実は4人で日本に向かってるんだけど、4人とも席が見事にバラバラになったようで。
彼ともう1人は、柔道をしていて、柔道の聖地、講道館に行きたくての来日。
後の2人は柔道なんてしてないけれど、ただ日本に行きたくてのっかったんだとか。

そのままおしゃべり。

日仏伊の文化の違いや、東京に行ったらここに行ったらいいよ、とか。
日本でしちゃいけないことを聞かれたけど、たかが10日ぐらいの事だし、明らかに外国人ってわかるんだから、そんなこと気にするより、楽しんだら？なんて無責任な事を言ってみたり（←何でもしていいってことじゃなくて、日本では迷い箸はいけません、とか、そんなことを気にしなくてもいいじゃん、と）。

ご飯も食べて、話すネタも尽きた頃、2人して映画…。

映画を見てる途中でね。
彼がいないことに気が付いた（←彼が席を立ってからかなり長い間帰ってこなかった）。

じゃ、この際トイレに行っておくかと席を立ち、ついでに飲み物でももらおうと後ろに行くと。

後ろの、スッチーの座る椅子に腰掛けた彼と、その友達がいました…。

この彼は柔道をしない方の人で。
紹介されたので、そのままなんだかそこで話し込んでしまって。

いや、私、驚いた。
この柔道しない彼、私より10－15歳上かと思ってたら、なんと私より1－2歳年下だったという…。

この柔道しない彼は英語がほとんど出来なくて。
出来るのはフラ語とスペ語。

だからこの彼とは、通訳を挟むか、私はイタ語メインで英語とスペ語を間に混ぜて、彼はスペ語メインでフラ語と英単語を間に混ぜて、というややこしい会話が行われてたわけです…。

それでも何となく分かり合えちゃうんだから、ラテン系言語ってすごいわ…。

しばらく話していたら。
彼が、私に言いたいことがあるって、i.Phoneの翻訳機能で知ったという日本語を披露してくれたんだけど。
それがね。

「あなたはとても美しいです」
「あなたと知り合いになれるのならば、日本語を勉強します」

こんなのばっか。

なるほど、これを日本で女の子に言いまくりたくて、私で練習してるってわけか…。

そう言うと彼は否定して、本当にそう思ったからだし、この翻訳機能が本当に正しいのか確かめたかっただけだ、と(←結局上記の理由じゃない??）。

おやつとして配られたアイスもそこで立ち食いして。
のどが渇けばそこで飲んで。

会話も楽しく、そのままみんなで話しこんでたんだけど（←いつの間にかフランス人4人組が全員集合してたので）。

そのうち、例の柔道しない彼が私に、こんなこと、言い出した。

「君の微笑み、好きだな。君の微笑みは○○のようだよ（←すでに何て言ったのか覚えてない）」

それを聞いた瞬間。

「そんな事言うの、イタリア人とスペイン人だけと思ってたけどフランス人も言うんだ！」

と、大笑いしてしまった私…。

でね。
そのあたりから、柔道しない彼の近くに座ってて、友達になったんであろうスペイン人の男女3人も後ろにやって来て。

私もなぜかスペイン人の女の子と話してた。

続く

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