結核と診断されるまで(7) | 食道がんと闘います

食道がんと闘います

65歳食道がんサバイバー。
初発は2013年、ステージ3aリンパ節に転移。
手術で切除し抗がん剤治療。
しばらく無事でしたが2016年に肺転移、切除手術。
以来、異常はありません。
定年退職後、大学で医療系を学び卒業、再度就職するも3か月で解雇、その後思いきって開業。

「単刀直入に申し上げますが、痰の検査をした結果、結核菌が検出されました」

 

電話でこう告げられたわけです。

正直なところ、てっきり転移性腫瘍が見つかったという電話かと思っていたので、最初に思ったことは「ああ、よかった」という気持ちでした。

まあ、普通に考えてちっともよくないわけですが、しかし日頃から次に肺に転移が見つかった時はさすがにお終いだろうと思っていましたので、急に大学病院から電話がかかってきた、これは昨日の誤嚥性肺炎が見たて違いであったこと、それも最終的に悪い方の診断がなされたであろうと思った次第で、そうであれば肺への転移が見つかったのに違いない。

そう思ったわけです。

で、結核なら、まあ死ぬことはないだろう。

そういうわけでちょっとだけ安心してしまったのですが、しかし当然のことですがすぐに慌てだしました。

結核?

この時代に結核なのか?

隔離か?

医師 「当院では結核患者の隔離はできませんのでこれから病院を探しますが、そこで隔離入院ということになります。早ければ明日の午前に入院ということになります」

私 「(明日の午前まで入院の用意ができるかなあと思いながら)わかりました」

医師 「病院が決まりましたらすぐにご連絡します」

30分ほど経って電話がかかってきました。

医師 「病院は◯◯病院と決まりました。病院までは公共交通を利用しての移動ができませんので、保健所が自動車を手配します。それに乗って明日の午前に入院して下さい。つきましては、こちら(大学病院)で撮りました画像データを入院先の◯◯病院に渡すことが条件となっています。ご家族のどなたか、大学病院まで取りに来ていただけますか」

これは言ってることがなかなかむちゃで、既に17時近い時間なのにこれから、当人ではない、家族か知人に大学病院まで画像データを取りに来させるようにということです。

明日の朝ではもう間に合いません。

第一、普段は一人暮らしの私なので、家族に取りに来いと言われてもそれは無理な相談です。

それができなければ画像データを大学病院から入院先病院に配送し、受け入れ先で確認できてからの入院となるというのですね。

もちろんそれでは入院のタイミングが数日、遅れてしまいます。

私としては一刻も早く治療を開始したい。

しかたがないので子どもに事情を話し、翌日の日中に大学病院に赴いてデータを受け取ってもらうことにしました。

それで翌々日の入院とする。

最速よりも1日だけ遅れることとなりますが、これで話しをまとめてもらいました。

 

まとめますと、大学病院に行ったのが火曜日。

電話がかかってきたのが水曜日の夕刻。

大学病院からのデータの受け取りが木曜日。

入院が金曜日の午前。

こういう順序になります。

結果として、土曜日から結核薬の服用が始まりました。