天童荒太さんの作品はいつも、その壮大な構想力、圧倒的な筆力に目が眩むよう。

著書もそれを原作とするドラマや映画も、ずっと頭の片隅で交響曲が流れているような感じはする。

 

でも、個人的にはミステリー系が少し苦手で、しばらく手に取ることはなかった。

 

そんな時、毎週愛聴している「らじる☆らじる」FMシアター(NHK-FM)でラジオドラマ『包帯クラブ ルック・アット・ミー!』(原作/天童荒太  筑摩書房)の再放送を聴いた。

時をまたいだ物語の豊かさ、キャストの声優陣の熱量、聴いていて自然に泣いた。

 

 

そして、購入し読み出したら、かなり重めのミステリーだった( ̄▽ ̄;)


 

 

 

 

 

 

(ネタバレ含みます。御注意!)

 

 

かなり厚めの上下巻分量作品は久々。

 

しかも、父が多額の負債を抱え失踪し母は倒れ要介護と、とんでもなく苛酷な状況を必死に生き抜こうとする幼い兄妹の時間が、噎せ返るような息苦しさで、余計にずっしりと重く感じる。

 

父と母、長兄の誠、次兄の正二、末妹の香、それぞれが抱えた事情と秘密が複雑に絡み合い、現実と想念が頻繁に交錯し、さらに臥した母の思いまで絡む混然一体とした救いの見えない物語がこれでもかと続く。

 

 

確かに、これはフィクションなのだろう。

 

 

しかし、そうとも言い切れない世界を私たちは生きている( ̄▽ ̄;)