原作は、配信サイト『note』に投稿された岸田奈美さんの実話をもとにした自伝的エッセイ。

 

 

 

 

 

有無を言わせぬシーンの連続にぐいぐいと惹き込まれる。

 


実話をもとにした生々しい脚本。

破天荒で個性的なキャストが躍動する。

 

回想シーンも多く、さらに生霊のようにして普通に隣に座っていたりするツクリは好みのわかれるところかもしれない。

お父さん(錦戸亮さん)の佇まいに私は見惚れた。

 


主人公七実を演じる河合優実さんは、今、注目の俳優さん。

突き抜け方が潔く、痛快で磊落、そして繊細、目が離せない。

才能だろう。

 

 

さらに、母親(坂井真紀さん)、お婆ちゃん(美保純さん)、お父さん(錦戸亮さん)、ダウン症の弟(吉田葵さん)が、がっぷり四つに組んで見ごたえ充分!
脇を固める、小野寺(林遣都さん)、二階堂(古舘寛治さん)、末永(山田真歩さん)大野(椛島光さん)たちも素敵。

 

 

個人的には友だちのマルチ(福地桃子さん)が絶妙!
もともと好きな俳優さんだが、今回はかなりど真ん中。

 

 

才能が才能を呼び、たくさんの魅力に惹きつけれれるように、その輪が広がり、様々な問題を乗り越え、実を結んでていく物語が心地いい。

 

 

もちろん、こんなにたくさんの困難に見舞われたら、心折れる方が大半だろう。

様々な不幸や恵まれぬ環境を受け入れることは簡単じゃない。

でも、奇跡と括ることは容易だが、むしろそれを可能にした家族の想いこそがこの物語の真骨頂なのだろう。