今クールは、NHKさんと、好きな俳優さんの数作品を除くとイマイチだったと言いながらも、TV放映のほぼ全作品(TVアニメもほぼ全て)と、TVerドラマもほぼ全作品に目を通した。

っていうか、これに加えて好きなバラエティー番組もかなり見ているので、総視聴時間はヤバいことになっている( ̄▽ ̄;)

 

さらに映画、ドキュメンタリー、配信の舞台…etc、好奇心の終活はいつ始まるのだろう?笑。

 

 

『不適切にもほどがある』(脚本/宮藤官九郎 TBS)は昭和世代にはとにかくエモい!

バスだろうが鉄道だろうが、職員室だろうが、普通にタバコが吸えた時代(良いか悪いかは別として)が妙に懐かしくザワザワした。

阿部サダオさんはじめ、キャストも良いし、時々挟まれるミュージカル仕立ても気に入った。

 

 

あの頃から日本(世界もだが)はこんなにも変わってしまったんだなと思いながら、考えてみれば、さらにその40年前には、軍国主義の真っ只中で公然と人が人を殺し合う戦争(そしてそれはいまだに当たり前に行われている地域が地球上にある!)が当たり前だったということに気づかされる。

ならば、40年後に、平和で豊かな時代が普通になっていると夢見ることもさほど愚かなことではないだろう。

 

 

『万博の太陽』(監督/冨永昌敬 脚本/中園ミホ   テレビ朝日)

そんなふうに考えながらこのドラマを見たら、東京オリンピックの閉会式を観ていた今日子(橋本環奈さん)の父の想いが少し沁みる。

当時、博士(番家天嵩さん)と同じくらいの子どもだった私にはその雰囲気も懐かしい。

 

 

開局70年SPドラマ『テレビ報道記者』(脚本/ひかわかよ 演出/狩山俊輔   日テレ)

こちらも実際に様々な壁と戦い、勝ちとってきた事実を背景に重みのある仕上がりになっていて、感動した。

キャスト(芳根京子さん、江口のりこさん、仲間由紀恵さん、木村佳乃さん…etc)も厚みがあり見ごたえたっぷり。

ただ、タイミングがねえ( ̄▽ ̄;)

 

『さよならマエストロ~父と私のアパッシオナート』(大島里美 TBS)は、最近好物のオーケストラ系だが、西島秀俊さん、芦田愛菜さんはもちろん、好きな役者さんがちょっと多すぎて見入ってしまった。録画とTVer半々だったかもしれない。

 

 

 

『こんなところで裏切り飯』(脚本/ガクカワサキ 中京テレビ)は、前から推している志田彩良さん主演で「たまらんっちゃけど」に毎回癒された(笑)

伊武雅刀さんがまた良いのよねえ~。

さらに『消せない「私」-復讐の連鎖-』(原作/黒田しのぶ 脚本/烏丸棗 日本テレビ)でも熱演されていて、これからがますます楽しみ。

 

 

 

『おっさんおパンツがなんだっていいじゃないか!』(原作/練馬ジム 脚本/藤井清美   フジテレビ系)は、反面教師的な差別的言動でこちら側に食い込んでくる強さ、かなり優しくなってきたとされながらもいまだ根深いその意識に挑もうとする気概を感じ、見ていてあらためて考えさせられた。

 

 

『僕の手を売ります』(脚本・監督/冨永昌敬 フジテレビ)

主演のオダギリ・ジョーさんが企画から携わり、フジテレビが運営する動画配信サービスFODとPrime Videoにて配信していたが、今回地上波放送された。

なんと言っていいのか難しいのだが、独特のニュアンスが秀逸で、とにかく見ていられる。

 

 

 

『彼女と彼氏の明るい未来』(原作/谷口菜津子  監督/橋爪駿輝・八重樫風 フジテレビ系)

原作は、月刊ビームコミックス(KADOKAWA刊)連載の同名人気コミック。
脚本は監督の橋爪駿輝さんと伊達さん。

 

 

過去のみえるVRはやや突飛だが、これが絶妙な設定で、自分に自信のない男子なら深くうなずくこと間違いなし!

情けない一郎(末澤誠也さん)がリアルで、それを受け止めきれない雪歌(関水渚さん)が切なく、見守る仲間の目線が温かい。

秀逸だった。

 

 

『ブラックガールズトーク』(原作/マキノマキ 監督/上田迅・弓座翔平 脚本/舘そらみ・上田迅・岸本鮎佳 テレビ東京)

 

今クールも、上記の「おっさん…」「不適切…」をはじめ、「I am...23歳たち」(フジテレビ)、「夫を社会的に抹殺する5つの方法 Season2」(テレビ東京)、「極限夫婦」(カンテレ)など、ハラスメント系の作品は目白押し。

しかし、その多くが過剰な演出、展開のタレ流しが多すぎ、途中で不快感が溜まり過ぎて投げ出したくなることもしばしば。

 

 

その中では本作品がダントツ!

原作が巧みで、キャスト(朝日奈央さん、関水渚さん、石井杏奈さん)も秀逸。

しかも、3人のおしゃべり回想でその都度、適当な突っ込みも入り、快感が倍増。

明るく、スカッと笑い飛ばすくらいでくだらないハラスメントは丁度良い!

 

 

『ケの日のケケケ』(脚本/森野マッシュ 演出/堀切園健太郎 NHK)

「第47回創作テレビドラマ大賞」受賞作品。ここ数年であっという間に駆け上がった當真あみさんのドラマ初主演。

 

 

「感覚過敏」の少女あまねが繊細な透明感溢れる彼女にピタリとハマる。

級友の琥太郎(奥平大兼さん)との優しい時間がとても画になる。

 

ともすれば、負の側面に傾きがちなそれぞれが抱える困難や生き辛さのなかで、まさに「ケケケ」と笑い飛ばそうとするしなやかで前向きな姿勢が、爽やかな余韻を残す。

新たなドラマの旗手の出現かもしれない。

 

 

 

次はアニメ編。