NHK「夜ドラ」枠で放送(2022年11月~12月)された作品の続編。
作者の視線がやさしく温かい。
野本ユキ(比嘉愛未さん)、春日十々子(西野恵未さん)のあわいを漂う優しい時間が素敵。
今回から、南雲(藤吉夏鈴さん)、矢子(ともさかりえさん)など、それぞれの生きづらさのなかを歩く女性たちも登場。
私は、田舎の旧家に生まれ古臭い価値観の中で育ったが、けっこう革新的思考だった両親の影響もあり、いろいろな偏見からは遠いところを歩いてきた気がする。
周りには素敵な女性もたくさんいて、むしろオトコの方が劣っていると感じていた。
正直、嫁とか婿とかもどうでもいいし、苗字にこだわりもない。
名誉や地位、財産への関心(ないとは言わない。笑)も薄いほうだろう。
アイデンティティとはその個人の中にしかないと思い、ずっと生きてきた。
性的にはノーマル(多少のフェチはあるが。笑)だが、LGBTQ+や、肌の色、国や出自、様々な障害、生き方、価値観、etc…、にもほぼほぼ抵抗ない。
一方的な差別的思考や、高圧的な態度、他者への著しい価値観の強制などは耐え難い(;゚Д゚)
ただ、自分以外の心の中(自分だってあやふやだ。)まではわからない。
その意味で、この作品もたくさんの気づきを与えてくれた。
それぞれの感じ方がじわじわと心に染み入ってきてとても考えさせられた。
新しい感覚を知ることが心地良かった。
ドラマは、どうしてもその性格上、インパクトを求め、反面教師的展開(さまざまな差別の現実や、社会が抱えている闇、苦境の中で虐げられる人々、etc…)、過剰な演出が多い傾向にある。
そこから得られる感動がないとは言わない。
しかし真摯に歩こうとする人々に寄り添う、こんなドラマがもっと増えていいように思う。