原作は『漫画アクション』(双葉社)に連載された漫画作品。

 

 

 

 

私も子どもの頃、犬を飼っていた。

小学校4年の頃、家に来た。私がジョンと名付けた。

昭和40年頃の津軽の片田舎で、今のような血統とかブランド犬なんてなかった。

毛足は長めの中型犬。白黒のブチで、耳は長く垂れて、目も垂れ目…だったと思う。

我が家は山菜取りが趣味で、春夏は車に乗せて連れて行った。

山に着くと飛び出していき、どれだけ走り回ったのかは分からないが、帰るときに「ジョーン!」と叫ぶとほどなく藪から飛ぶ出してくるのだった。

車にひかれて足を折ってから、衰弱が始まり、乾いた鼻を舐めてやっても、回復しなくなり、私が高校に入って間もなく亡くなった。

兄と二人で、家の田圃の畔に埋葬したように記憶している。

その田も今は人手に渡ってしまった。

 

 

そんなことを思い出しながら映画を観ていた。

 

 

ある意味、哀しい話ではある。

ほぼ、完全なる「孤独死(犬もペットもいない)」に向かうことが決まっている私には他人事じゃない。

 

老人(西田敏行さん)、奥津(玉山鉄二さん)、有希(川島海荷さん)のどの立場に心を寄せるかで見方はかなり違うだろう。

 

 

私には少し切ない話だった。

あの向日葵は眩しすぎる。