『Q:A Night At The Kabuki(配信)』『フェイスピア(配信)』に続いて3作連続で観ることができた。ホント配信様のおかげですm(__)m





今回の舞台は、抽象的で暗示的な舞台装置に、VRやAIという要素ともあいまって映像効果・視覚効果がお見事。

前半の兎(高橋一生さん)が空を翔ける場面からの展開は見惚れた。


さらに「紙隠し」的登場・転換は「拉致」というテーマとも重なり印象的。 


不思議の国のアリスやピーターパンといったファンタジーをベースにしながら、歴史的背景を盛り込んだ哀しい物語の不穏さは流石野田秀樹さんというしかない。



アリス(多部未華子さん)とその母(松たか子さん)の最後の抱擁に震えた。
「紙隠し」されたあとの静謐な母の姿が全てを物語る圧巻のラストだった。


重過ぎる哀しい事実と向き合う舞台であり、ただ手放しで感動も出来ず、観終えても戸惑いは残った。
 

しかし決して眼を背けてはならない時間だった。