昨年亡くなられた山田太一さんを追悼し再放送された。

 

最初から最後まで心に染みるシーンの連続に脱帽。

 

 

息子(杉浦直樹さん)のマンションで、かつて男を作って出て行ったタキ(杉村春子さん)と再会する鉱造(笠智衆さん)との絶妙なやりとり。

 

父の余命を知り、不貞中の母(倍賞美津子さん)に「お父さんを愛しなさいよ!」と叫ぶ娘(貴倉良子さん)が胸に迫る。

 

 

まもなく死を迎える息子のために故郷の蓼科に家族が揃う。

 

みんなで「恋の季節」(ピンキーとキラーズ)を歌うシーンは、理屈を超えていた。

いろんな感情が綯い交ぜになり、もうどうしていいのかわからなくなる

 

 

 

無口で毅然とした笠智衆さんの佇まいに、その凄さをあらためて噛み締める。

 

老いてなお艶やかな杉村春子さん。

 

その表情に死を湛える予感させる杉浦直樹さんがまた凄まじい。

 

 

「多少の前後はあってもみんな死ぬんだ」

「特別のような顔をするな」

 

 

樹木希林さん、加藤嘉さん、名古屋章さん、五大路子さん。

もう見ることのかなわない豪華なスゴイ顔触れ。

 

 

蓼科の自然が美しい。

 

 

素晴らしいドラマを遺してくれたm(__)m