実は、購入したのはもう30数年前のこと。

 

おそらく新聞の書評か何かで知り、読みたくなったんだと思う。

”読了不可能、翻訳不可能とされた作品。世界で最も難解な作品の一つ”に生意気にも挑みたくなったのだろう。

 

 

 

実は、今まで3~4度は挑んでみたのだが、毎回、数ページもたたずに頓挫してしまった。

まさに「?????」

読むことが苦痛になり、眼が進まなくなるのだ。

もう30年以上、ずっと私の本棚の右端を定位置にしていた。

 

 

子どもの頃から本好きで、図書館の文学全集から辞典類まで乱読してきた。

 

中学・高校の頃は、国語の教科書の巻末の文学史資料欄の作品を片っ端から読み出した。

おかげで、名のある作家の代表作はほとんど読んだ。

 

ただ、いつも言うように、だから”ブンガク”が分かるかというと大間違い。

おそらく文章は読める方だろう。

正しいとか間違っているとかは判別できる。

しかし、”ブンガク”はそこじゃない。

 

私に分かるのは、その文章が私が好きか嫌いかまで。笑。

 

 

その意味で、この作品は私の脳が、読むことを拒んでいたのだろう。

しかし、還暦を過ぎ、時間の余裕ができ、脳も老いて、今回ようやく「Ⅰ・Ⅱ」を読むことができたのかもしれない。

 

ただ、何が書いてあるかはだいたい分かったし、柳瀬尚紀さんの超訳もあり、その表現の凄みというか面白さ、難解さには舌を巻くけど、「Ⅲ・Ⅳ」まで買って続けて読む気にはなれなかったのが正直な感想。

当然、”ブンガク”的な意味・価値など、私には分からないm(__)m

 

 

実は、ジェイムズ・ジョイスの『ユリシーズ1』(訳/丸谷才一・永川玲二・高松雄一  河出書房新社)も本棚にあるのだが、これは死ぬまでに読めるだろうか?笑笑。