前にも書いたが、最近ドラマの中のドラマ的な部分の”ツクリコミ”とか細部の粗さがが障って、気持ちが離れやすくなってきた。
かなり面白かったり、キャストが素敵だったり、すごい良いシーンがあったりと、もったいない作品がとても多かった。
『親愛なる僕へ殺意を込めて』(原作/井龍一、伊藤翔太 脚本 岡田道尚 フジテレビ)
『デブとラブと過ちと!』(原作/ままかり 脚本/綿種アヤ フジテレビ)
『束の間の一花』(脚本/今井雅子、冨安美尋 日本テレビ)
『チェイサーゲーム』(原作/松山洋、松島幸太朗 脚本/アサダアツシ、太田勇 テレビ東京)
『少年のアビス』(原作/峰浪りょう 脚本/狗飼恭子 MBS毎日放送)
『Sister 』(原作/あやぱん、蜆ツバサ 脚本/泉澤陽子、大林利江子 日本テレビ)
『ボーイフレンド降臨!』(脚本/田辺茂範 テレビ朝日)
『お父さん、私、この人と結婚します!』(脚本/益山貴司,、上野詩織、神山慎太郎、生崎文乃、古川葵 BS松竹東急)
『アトムの童』(脚本/神森万里江、畠山隼一 TBS)
『クロサギ』(原作/黒丸、夏原武 脚本/篠﨑絵里子 TBS)
『君の花になる』(脚本/吉田恵里香 TBS)
『階段下のゴッホ』(脚本 加藤法子 フジテレビ)
『北欧こじらせ日記』(原作/週末北欧部chika 脚本/錦織伊代 テレビ東京)
『自転車屋さんの高橋くん』(原作/松虫あられ 脚本/北川亜矢子 テレビ東京)
『闇金ウシジマくん外伝 闇金サイハラさん』(原作/真鍋昌平、山崎童々 脚本/山岡真介 MBS/TBS )
『恋と弾丸』(原作/箕野希望 脚本/舘そらみ 毎日放送)
気になった作品をいくつか。
『霊媒探偵・城塚翡翠/invert 城塚翡翠 倒叙集』(原作/相沢沙呼 脚本:佐藤友治 日本テレビ)
清原果耶さん主演ということもあり、個人的には一番楽しみにしていた作品。
ただ、ミステリー系はハードルが上がる。原作は読んで観たいけど。
『青春シンデレラ』(原作/夕のぞむ 脚本/今西祐子、木滝りま、橋本夏 テレビ朝日)
タイムリープ系はやはりハードルが高いのだが、推しの久間田琳加さんを始めとして高校生から20代後半を演じて違和感の少ないキャストに、ある意味驚かされた。
『高嶺のハナさん2』(原作/ムラタコウジ 脚本/岡庭ななみ、宮本勇人、,渋谷英史 BSテレ東)
泉里香さんが相変わらずキレが良く、周りのキャラクターもかなり突き抜けていて1に続き、楽しめた。
『クレッシェンドで進め!』(原作/宇仁田ゆみ 脚本/政池洋佑 日本テレビ)
朝の情報番組「Zip!」朝ドラマ。
爽やかで朝から元気がもらえる。(仕事の関係で、私は毎回就寝前に見ていたが。笑。)
音痴の私もバケツでなんとかなったのかなあ(;・∀・)
『最初はパー』(原作・企画・脚本/秋元康 テレビ朝日)
キャストも含めて、流石の秋元康さん!
以前ラジオで、「(お笑いは)書いていて楽しかった」と話していて、それがよく分かる。
もちろん”笑”に関して言えばいろんな意見もあるだろうが、個人的にはミステリー系よりも好きかも。
『ジャパニーズスタイル』(脚本/金子茂樹 テレビ朝日)
”ドラマ版ファーストテイク”だが、こういう作品はもっともっと増えてほしい。キャストもそうそうたる布陣で毎回楽しませてもらいましたm(__)m
『推しが武道館いってくれたら死ぬ』(原作/平尾アウリ 脚本/本山久美子 テレビ朝日)
松村沙友理さんの”えりぴよ”にかなりハマって私が”推し”たいくらい。笑。
『エルピス―希望、あるいは災い―』(脚本/渡辺あや フジテレビ)
今クール、個人的には、『silent』と並ぶ収穫と感じた。
このジャンルで、このクオリテイのオリジナルができることに驚かされた。
確かに、やや強引なところもあるが、細部が丁寧できちんと観る者の想いを運んでくれる辺りが渡辺あやさんのスゴいところ。
そして、それを叶えてしまう、長澤まさみさん、前田郷敦さんらキャスト陣も抜群!
『瑠璃も玻璃も照らせば光る』(脚本/市東さやか フジテレビ)
第34回ヤングシナリオ大賞受賞作。ちなみに『silent』の生方美久さんは前回受賞者。
今、問題のヤングケアラーを扱いながらの明るいオープニングがなかなかうまい。
主演の豊嶋花さんを始め、キャストも素敵。
言葉の選び方が、少女の心の有り様を丁寧に掬い取り、粒立っている。
踏切での号泣が上手いね。もう次回作が楽しみ。
『僕の姉ちゃん』(原作/益田ミリ 脚本/吉田善子、清水匡、高田亮 テレビ東京)
独特の感覚、間、こぼれる言葉に表情。なんて優しいのだろう。
ただただ、ほっこりするこういうドラマがもっとあってもいい。
最後に。
テレビの凋落がいわれて久しいし、私自身、サブスク配信でドラマを視聴する機会が増えてきたのは確かである。
でも、それは”ドラマ”や”物語”が必要とされなくなったわけでもなければ、廃れたということでもない。
いや、むしろ、SNSや、配信など、メデイアの多様化によって、”ドラマ”や”物語”があらゆる表現の至るところに存在することが露呈した今、”創りもの”としての映像表現がそれらと拮抗していく新たな地平に向かうためには、ただコンテンツの使い回しや、他所からの借り物的焼き直しなどではなく、今回のクールが象徴するような優れた”オリジナル”を育てることで磨き上げていく地道な研鑽こそは活路なのだと思う。
私はこれからも、テレビで優れた”ドラマ”や”物語を”観たいのである。