どもども。


 5連戦の最後、川崎フロンターレ戦、ホーム、パナソニックスタジアム吹田。

 リーグは1勝1敗、カップは1分1敗。新戦術浸透に時間が掛かること、新型コロナ感染で“1週間遅れ”たことを考えれば、結果はもちろん良くないものの、内容は思ったよりも履修が速い印象。鹿島、セレッソあたりとの前半などは、本来、京都とのPSMやTMで出しておくべき膿のようなものかもね。

 前回も書いたように、片野坂は、同じやり方を続けることで成熟をはかるよりも、基礎を解けたらすぐ応用をやらせている感じ。急いでいるからなのか、この方が全体の概略を掴みやすいと思っているからなのか、この日も4バック変更を敢行。正直、最初はベースのフォーメーションを決め、慣れさせるまで続けるかと思っていたよ。

 選手たちも考え込まずに、とにかくやって覚えていくしかないみたい。


 4222。直前の大分戦とも違う。そもそもメンバーもターンオーバーしているし、どれだけ準備をしていたかもわからん。

 GK石川サブ加藤、高尾、三浦、昌子、黒川。セントラルは斉藤倉田、右に小野瀬、左に山本!ツートップ気味に宇佐美とパト。


 序盤はプレスがそこそこ効いて、ウチのペース。斉藤も1試合消化したからか久々感はなかった。しかし相手は応用編に出てき始める。

 アタッキングサードに入ると、意識的にSBをハーフレーンまで絞らせる形を増やす、その対応に不慣れなウチは、徐々に守り方で苦慮していく。ただ、サッカーとは不思議なモノで、流れが相手に傾いていく中で先制ゴールはこちらに来る。こぼれ球を山本!

 ゴールをルヴァンで決めていたこともあり、余裕を持てて、コースを狙った。HT。ただここで、フロンターレがさらなる奇策を用意する。

 ボールを保持すると、CBのはずの山村和也がスルスルとRSBの位置までスライドし、そこにいるはずの山根視来を高く押し出す。アンカーの橘田健人と谷口彰悟が実質2バックのようにカウンターへ備えるという、かなりリスキーなサイド偏重で数的優位を作ってきた。今のウチにはまだ、こんな問題難問すぎた。

 そこで片野坂はその奇策に対し、ほとんど手を打たなかった(打てなかった?)。

 もちろん、1点はリードしていたし、中に入ってくれば数的不利でもなくなる。実際、被決定機がそこまで多かったわけでもない。それでも、あまりに長い引きこもりになってしまった。

 いくつか理由は考えられる。一番可能性が高いと感じるのは、現時点でそこまでの応用編はウチには無理と見て、耐えながらビッグカウンターを狙っていたのかな、と。アンバランスになっている相手なら、一発二発の成功でも追加点は獲れる。

 しかし、有効なカウンターは打てなかった。ここは今後の課題になると思う。同時に、現在の上位との差でもあると言える。

 結局、選手交代で入った二人にこじ開けられてしまう。小塚和季の柔らかいクロスにセジョンは寄せきれず、宮城天がフェイントをすると小野瀬は振りきられ、ゴール。家長昭博を最警戒する中でのドリブルからであり、知念慶というパワー系から、テクニカル系に人が代わっていたのも効いた。

 ところが、ここで終わらないのは進歩。奥野がさばいて小野瀬がカットイン、ミドルが相手の脚をかすめてスーパーゴール!望外のリード。

 なんとか守り通して勝利…、と思った瞬間、石川が小林悠にかすめ取られ、レアンドロ・ダミアン。痛恨のドロー。勝点は1。


 交代は、斉藤→奥野、宇佐美→山見、山本→セジョン、高尾→柳澤、倉田→福田、出番なしは石毛。


 石川のミスはミス。パントキックでよかったし、ハーフウェー近くのタッチラインやパト目掛けて蹴ってもよかった。それでも今は、どうして声掛けが出来なかったかとか、引いてパスターゲットになってあげていればとか、選手がみんな自分ごととして、油断や隙があったことを見つめ直しているのを好感したい。

 そして宇佐美…。アキレス腱断裂で手術。秋ぐらいまでは無理かもしれないね。

 掛ける言葉は、とても見つからない。それでも、やれることはひとつ。宇佐美がいなくとも目標は変えず、ACL出場圏を争っている中で宇佐美の復活を迎える。

 そして、その時はまた宇佐美に力になってもらい、目標を達成する。

 これしかないやろ。


 次節磐田戦、現地レポート出来そうです!

 ではでは。