昌子源を獲得した。
 ガンバ大阪のジュニアユースで、宇佐美貴史と同期。ユースには上がれずに、米子北高校を経て鹿島アントラーズ入り。日本代表としてロシアW杯レギュラーまで務め、フランスのトゥールーズへと移籍。ヨーロッパでいう、昨季後半は常時出場するも、今季前半は膝の治療をきっかけにポジションを失っていた。
 三浦弦太に海外行きの可能性がまだある中、大外からのビッグオファーである。

 古巣の鹿島にも話は行ったらしいけれど、ACL対策もあり、すでに登録選手枠をフルに使ってしまっていたようである。
 国やクラブによっては、ローンなどで一人選手を放出してでも獲得することもあるケースと思うけど、日本でそこまでするとこは、鹿島も含めてまだないか。
 ウチとしては、夏にも三浦移籍の可能性があるため、CBレギュラークラスを獲りたい欲はまだくすぶっていた。
 膝の回復をはかりつつ、まずはコンディションを戻したい昌子サイドと、三浦が抜けたら困るものの、故障持ちの選手をすぐに無理をさせる必要はなく、夏までにトップフォームにしてくれれば問題ない強化部の思惑は一致する。

 偶然が重なって成立したディールではある。
 それでも結果がついて来れば、この偶然はいずれこう呼ばれる。
 運命と。