菅中尉の思い編前編

第零独立強襲戦隊興亡記~外伝1998年:奈月少尉仲間との戦いとは編後編の後日の話となります。
(外伝は時間軸が結構前後してます、一度順番に並び替えとかしたいのですが、なかなかどうしようかと

言う状態で一度、外伝の時間軸と言うか順番をアップしてわかりやすくしたいと思ってます。)


とある南條中将の対抗相手の日本帝国陸軍基地にて
司令官室にて司令官が座って考えている。
司令官「(クソッたれの南條中将め、いい気になりやがって。そろそろ子飼いの独立部隊を潰して、

政治的に有利に立たねば。
先行している情報員の話ではあの姉妹はソ連のスパイではという事と、何か能力を持っている。

使えるなら、拉致してこちらで洗脳して使いつぶしてやるが、それも無理なら、

あいつの力をそぐために殺すしかないな。さらに情報員を送り込むか。
ちょうど使い捨ての駒がいる。やつなら、囮で使い捨てにできる。それでいこう。)」

そしてその情報員を呼び出す。

司令官室に一人の女性情報員が入る。
菅中尉「お呼びで?司令官殿<(`・ω・´)」
彼女の名前は菅嘉代子中尉(すがかよこ)48歳、情報員であるが、衛士としても優秀である。
しかしこの司令官が指揮したある戦闘で情報収集をしていたが、主人と娘を玉砕させなおかつ司令官は逃げ帰ると言う
事をされ、失望と絶望な毎日の中任務を行っている。

 

司令官「菅中尉、喜べ、私の元から離れられるぞ。ただし最後の任務だ。
南條中将指揮下の第零独立強襲戦隊に潜入し、この早雲姉妹の情報を集めてこい、もしソ連のスパイであるなら
殺してよい。やつの政治的発言力をそぎたい。先行して潜伏している情報員と協力してやってこい。

それが終われば好きにしろ。」
と資料を見せて命令する。

資料を見て。。
菅中尉「、、、それは。私はあの時、夫も、娘も見殺しにしました。娘のような年の子を殺すのは。。。」
悩みながら答える。


司令官「これは命令だ。行ってこい。失敗したらわかっているな。」
と有無を言わさぬ態度で命令する。

諦めの表情で答える。
菅中尉「承知しましたわ。では行ってまいります。」
司令官「ああ、任務が終わったら辞令を出すからそのまま異動してよいからな。」
(クックっく、どうせ先行した情報員に始末させるがな。)
と送り出す。

そしてその数日後場所は変わり、南條中将の基地の司令官室へ。
七瀬秘書官「中将、例の派閥の件ですが。」

南條中将「あぁ、あの右翼系派閥の。愛国だの、陛下の為だの言って犠牲ばかりを出して足を引っ張る迷惑な連中だね。
彼らはこちらの工作で派閥自体を瓦解させて、牢屋と懲罰部隊にぶち込んだ筈だが?」



七瀬秘書官「実は、あの派閥所属の司令官が更迭される前に、第零独立強襲戦隊へスパイを2名ほど送り込んだ模様です。
情報を精査した所、早雲姉妹がソ連のスパイなら暗殺しろとの事。」

南條中将は、顔を歪ませ。
南條中将「ソ連に対してのスパイ対策と、帝国軍内の裏工作で戦隊内の帝国軍側の対策が疎かになってしまったか...。
七瀬君、今すぐ戦隊に潜入してスパイを無力化してくれ。手段は任せる。」

七瀬秘書官「ですが中将、直ぐに亜美大尉に連絡...いえ、中将の意図がわかりました。亜美大尉から勘付かれる可能性を考慮したわけですね。
了解しました。これより戦隊に潜入します。」

さらに数日後、第零独立強襲戦隊の基地内、戦隊長室にて。
亜美戦隊長と戦術機部隊の第一小隊の西大尉と第二小隊の甲本大尉と奈月少尉と真木整備班長がいる。
そこに菅中尉が入ってくる。


菅中尉「失礼します。本日付けをもって、第零独立強襲戦隊に配置換えで異動となりました
菅嘉代子(すが かよこ)中尉であります。こんな場所でも常時ゴーグルを付けてしまって申し訳ありません。
過去の戦闘の負傷で光に弱くなりまして。皆様、宜しくお願い致します。」
と敬礼しつつ申告する。



それに対して亜美は答礼し答える。
亜美戦隊長「歴戦の勇士であるのは、助かります。我が戦隊は人数が常時定員割れしており戦隊と言うが、
その数は1個中隊に満たない。菅中尉には現在第二小隊の弥栄中尉が第六小隊に臨時配属されているため
1名欠員状態になっているのでその間、第二小隊2番機として着任してほしい。


第六警戒小隊のゴースト准尉が復帰次第、編制はまた変更する。
あとはこちら側から、戦術機部隊第一小隊小隊長の西大尉、第二小隊小隊長甲本大尉と副官の弥栄少尉
西大尉と甲本大尉の二人は中隊長を兼任している。そして整備班長の真木大尉です。」



菅中尉「承知しました。そのようにいたしますわ。甲本大尉を補佐できるように頑張ります。」

亜美戦隊長「では、来てすぐなのでまずは基地の案内ですね。橘副官、あとは頼むわ。」
と橘副官が菅中尉を案内して戦隊長室を出ていく。

そして残ったメンバーで、菅中尉の資料と合わせて話をする。
亜美戦隊長「この時期に上層部からの異動命令?

南條中将以外は今まで自分たちでスカウトしてこいだったのになぜ今更。。」


西大尉「うちの情報網ではどうもはっきりしないけど衛士専門ではなさそうな気がするわ。」
凜大尉「、、、怪しい。」
奈月少尉「確かに、亜美大尉の言葉通り今さら上層部からの異動命令...、

厄介払いにしても他に当てはあるはずですもんね。」



真木班長「ありゃあ、何か腹に隠してるのがあるね。アタシの感だと間違いなく悪い事を持ち込んだと言ってるよ。」



それぞれの言葉を聞いた亜美は。
亜美戦隊長「やはり、そうですよね。心が読めません。何か確かに、だがあからさますぎる気が。。
サングラスも怪しい。だが、、私の予想ですが、心根はやさしいお母さんのように見えますが、、
それでも警戒は必要か。。特に奈美に危険が及ばなければいいが。
奈月少尉、しばらく警戒を頼む。末っ子の奈美を頼むわ。でも奈月も気を付けてね。」
と二人を心配する。

真木班長「念の為、南條中将に連絡するべきじゃないか?中将が知らないなら、明らかに黒だね。」

亜美戦隊長「たぶん、南條中将なら気が付いているのでは、その上で。いや、念のため連絡を入れておきます。
それで過去の歴史でまずいことになった事などざらにあります。念には念を入れておきます。
当分は皆さん、身の回りの注意を。まあ、皆さんなら返り討ちできそうですが、、
では、凜大尉、当分の間菅中尉を頼みます。以上です、解散としましょう。」

解散していく中で、真木は。
真木班長「本当に、何もなければ良いけどね...奈月、奈美を頼んだよ。」

奈月少尉「はい、妹を、奈美を必ず守ります。私の命に変えても。」



その頃橘副官に一通り基地内を案内された菅中尉。
本日は、異動初日という事で、あとは好きにしてくれていいですと待機を言い渡された。

さすがに真昼間から諜報活動はできないため、戦隊の隊員にあいさつ回りやどこにどんな所があるのか基地内を周っていた。

いつの間にかお昼休みになっていて、外のベンチでは奈美准尉が
重箱を横において、基地のマスコットである、凜大尉が連れてきた猫のやまとにご飯を与えていた。
奈美准尉「やまとちゃんごめんね。甲本大尉さん今任務で忙しいの。私で我慢してくださいね。
これ、好物ですよね。食べて。」

 

とやまとの好物を出して食べさせて頭をなでている。

それを見ている菅。
菅中尉「(、、、やさしそうな早雲准尉、ちょうど亡くなった娘と同じ年ね、、、
あんな子を暗殺だなんて、、、、私はどうすれば。とりあえずはまずは姉妹の調査から始めますか。)」

その視線に気が付いた奈美。菅中尉の元に行き話す。
奈美准尉「あ、新しく転属されてきた方ですね。私、早雲奈美准尉です。どうぞよろしくお願いいたします。」
と頭を下げる。

菅中尉「それはご丁寧に、私は菅嘉代子中尉よ、宜しくね。」
奈美准尉「あ、お昼ご飯まだでしたら一緒にどうですか?
亜美ねえ、いえ、早雲戦隊長が忙しそうで一緒に食べれそうにないので良かったら。」
と誘う。

その言葉に、菅中尉は戸惑いつつも
菅中尉「いいの?、じゃあいただきましょうか。」

と二人でベンチに座り、足元にはやまとが食後の惰眠をむさぼっている。

奈美准尉「この味付けどうですか?どうしてもお母さんの味と同じにならなくて。。」
菅中尉「これね、もう少しみりんを足してみたらどう。多分もう少し濃い方がいいのかも。」

奈美准尉「あ、そういう事だったのですね。すごいです、ありがとうございます。」
と、嬉しそうにほほ笑む奈美。

それを見ている、菅中尉は、娘の事を思い出し、泣きそうになるのをぐっとこらえる。

その姿を見た奈美は。
奈美准尉「、、、何かつらいことがあったのですね。私で良かったら、、、何かできることはないですか。」
と話す。

それを聞いてドキッとする、菅中尉。ボロを出さないように冷静に心を閉ざして、
菅中尉「いえ、大丈夫よ、有難う。おいしかったわよ。ちょっと自室の整理もあるからまたね。」
と言ってその場を立ち去る。

奈美は悲しそうな菅中尉の後ろ姿を見つめていた。

菅中尉「、、、(危なかった。あれは心を読めそうね。)」
と自室へ戻る。

再び場所は戦隊長室へ戻り、亜美は南條中将に連絡する。
亜美戦隊長「あ、南條叔父様。ちょっと話が。少し外で話がしたいです。もしくはそちらに出頭してもよいですが。」

南條中将はそれを聞いて察し、
南條中将「勿論だ、直ぐに出頭する様に。」

承知しまた。と答えすぐに南條中将の基地へ行く。
基地の衛兵に伝え、いつもいるはずの七瀬秘書官が出迎えがないことに何か違和感を感じる。
そして司令官室へ入る。
亜美戦隊長「失礼します。早雲大尉、出頭いたしました。<(`・ω・´)」
と答える。

南條中将「やぁ、亜美ちゃん良く来たね。今日はどうしたのかな?」
爽やかに答える南條中将、いつにも増して無心になろうと気を遣っている。

その爽やかな南條叔父様をみてやはり、何か隠していると亜美は思った。
亜美戦隊長「、、、、率直にお尋ねします。菅中尉の件です。今更どういうことですか、
戦隊発足前の人員の異動についてどの司令官も渋り、自分で探して来いと言うお達しだったはず。
それを今更なぜなのですか。そ、れ、に、いつもそばにいらっしゃる七瀬秘書官はどこにいるのですか。
叔父様何か隠してませんか(# ゚Д゚)。」
と問い詰める。

南條中将は表情を変えず答える。
南條中将「さぁね?私もいきなりの異動で驚いているよ。少なくとも、彼女に"不審"な所は無かったよ。」

その言葉を聞いて、、、これはしらばっくれるつもりねと思いつつも不審な所はなかったよと言ってくれてるので
何かしてくれているんだなあと感謝しつつ。
亜美戦隊長「叔父様、有難うございます。とりあえずは警戒はしておきます。私にはあの方は
悲しみを抱えたお母さんのような気がします。では、お手数おかけしました。」
と敬礼をして戦隊の基地に帰って行く。

南條中将「すまんな亜美ちゃん、まだ言う訳にはいかないんだよ。これは、私が打ち損じた暗闘の残りだ...。
始末は私と七瀬ちゃんが付けなければならないんだ。」

そしてその夜。
衛士たちは夜戦訓練で演習場にて第一小隊の西大尉を第一中隊長、第二小隊の甲本大尉を

第二中隊長として各小隊を振り分けて演習を行っている。
亜美戦隊長も橘副官を従えて演習の指揮を執っていた。

絶好の機会で有ったので、まずは戦隊長室へ忍び込む菅中尉。

色々資料を見るが、怪しい資料やスパイをしている証拠は見つからない。
亜美がいつも座っている執務机の1つに鍵がかかっているのがわかる。
それを手慣れた手つきで、鍵開け道具でなんなく開ける。
 

そこには、一つの小さい日記帳が入ってた。
ぺらぺらとめくって読む。
MM月DD日
両親が戦死した。助けられなかった。あんなに赤の他人で人でない私達姉妹を早雲家の娘にしてくれて
愛情を注いでくれて、ここまで育ててくれたのに。。。恩返しがしたかった。両親の基地の防衛をしたかった。
私は無力だ。こんな能力があっても何も役に立たなかった。無念で仕方がない。。。

MM月DD日
今日は演習中に奈美が狙われた。あの子は非力だ。護ってくれていた両親もいない、今までは
私も護ってやれたが、今の私は部隊のトップ、戦隊長。全員の事を護らなければならない、どうすればいいのか。

と自身の能力の事や、思いを書いた日記を見つける。それを見るのが忍びなくなって来た。。
菅中尉「、、、こんなににもこの姉妹は苦悩して生きてきている。私はこれでいいの。。
それに、この子たちはソ連のスパイではなさそうね。逆に何かあれば、売り渡されるかもしれない。」
とそこで日記を見るのをやめて元に戻す。

そのあと、整備ハンガーで真木班長達が衛士達が夜間演習をおこなっているので、総出で整備に出ていることを見て
そっと気配を殺して、整備班長の執務室へ忍び込む。

整備班長の執務室を漁っていると、
菊間整備兵「いけませんね、我らが整備班長の執務室を漁るなんて...、やはり陸軍のスパイでしたか菅中尉。」
後ろから菊間整備兵が声を掛けた。

その声を聞いた菅中尉、ドキッとするも冷静に答える。
菅中尉「同業者ね。取り押さえる気がないところを見ると、、何か御用?」
と言う。

いつもよりも冷静、いや冷たい声で菊間は言う。
菊間整備兵「同業者として、忠告しに来たと言っておきましょうか。
彼女達を嗅ぎ回るのは良いですが、さっさと飼い主の所に帰るのをお勧めします。嗅ぎ回るだけではなく、
彼女達を殺すのなら尚更帰って彼女達に関わるなと報告すべきですね。」

冷たい菊間の声に殺気を感じた菅。
菅中尉「ご忠告感謝しますわ。そうね、あの優しい姉妹を殺すなんて私にはできそうもないわ。
帰れるのであればそうしたいところだわ。」
と言い整備班長の部屋を出る。

出て行った菅中尉を見送り、菊間は独り言を喋る。
菊間整備兵「なるほど...、数日前に右翼系派閥が瓦解したと言うのを聞いたが、

菅中尉が所属している派閥の可能性があるな...。」

そのあと自室に戻り、報告内容をまとめた菅中尉。
早速情報を送ろうとしたが、通信がつながらず。。
不審に思ったが、まだもう一人の諜報員とも連絡が取れていないため、明日どうするか考えようと床につく。
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