すべてはそれから始まった。 | クラブ・ミッドナイト:正伝!! =Sの称号= 第2章

クラブ・ミッドナイト:正伝!! =Sの称号= 第2章

TYPE Rの称号を与えられなかったもう一つの悲運の車

 まずは、昨日の誤解を招くブログ。大変、失礼いたしました。


 古くからの読者の方は、オヤジがブログのタイトルを変えるときの常套手段だと知っているのですが、新しい読者の方は、オヤジがバイクを降りるとか、ブログを辞めると思われたみたいで、(というか、そう思わす書き方でしたなーー。)

特に、CBR250Rさんや三流さんなどは、本気で心配して頂き、大変ありがとうございました。


 今回の件で、このような悪ふざけ的な記事は、もう2度と書かないと決めた所存なので、これで勘弁をしてください。


 また、改めて、このブログが多くの皆さんに愛されているのを知り、深く感謝いたします。


 しかし、やはり古くからの読者の方は、バレバレで、特に主(あるじ)さんや、ユージンさんには、バイクの乗り換えまでバレていたなぁーー。


 さて、これから昨日の本当の訳を書き始めます。


それは11月の中ごろに友人Kといつものように、北見の赤男爵に行った時の事であった。


 オヤジはZX-14R以来、リッターバイクには乗ったことが無く、250ccクラスの車格のビューエルで満足をしていた。が、今年、とみに体力の衰えを感じるようになっていた。


 今はまだ全然、ビューエルには楽に乗れるのだが、このままいけば確実にリッターバイクを乗ることが出来なくなる。と、危惧していた。


 そんな時であった。それがオヤジの目に飛び込んできたのだ。


 GSX1100Sそう、俗にカタナと呼ばれるバイクである。


 オヤジは乗りたいバイクが数車あったが、それはカワサキのZⅡとH2(マッハ750SS)である。

 それはオヤジが20代の免許がないときからもう伝説化されていて、いまではフルレストアのバイクなら、もう200万円クラスとなって、今度はもう本当に手の出せない本当の意味での伝説のバイクとなっている。


 その中で、このGSX1100Sは、オヤジ世代にはリアルに伝説化されていったバイクであった。また、プレミアがどんどんついている。とも風のうわさで聞いていた。


 そこに飾られているバイクは70万円。30年以上前のバイクであるので、決して安くはないが、かといって、絶対的に買えない金額ではなかった。

自分の心の中では、思ったよりも安いと感じたのだ。


冷やかしで跨がせてもらったときに、思ったよりも足つき性が良いのを感じた。

車重を聞いた時に、260kgと教えてもらったとたん、これは無理だと感じたのだ。

 なにせ、ビューエルは、乾燥重量175kgでカタナよりも85kgも軽いのだ。


その夜、オヤジの心はモヤモヤとし、カタナのスペックを調べてみた。

また、教習車のCB750(RC42)と、どれだけ重さが違うかと調べてみると、なんとほとんど重さは変わらない230kg。また、シート高などは、かえってCB750(RC42)よりも低いぐらいだったのだ。

 

 が、そのカタナはやはり30年以上の前のバイクである。全体的な塗装はやれていて、輝きが無く、特にハンドル周りも、サビだらけであった。


 そこでオヤジは古くなった塗装は真っ黒に全塗をかけて、ハンドル周りのサビ

だらけの部分は、コツコツと磨けばいいかな??と、思っていた。が、やはり70万円もの大金をかけて買うような代物でないとも思った。


そして、今回の旭川に日帰りドライブの件があったのだ。


 前日に赤男爵でのカタナの在庫を尋ねると、北見(前回、見たバイク)と、旭川に5万円だけ高い金額で、在庫が1台あると聞いた。


 そこで、オヤジはもう一度、足つき性の確認と、取り回しの確認をして、自分には無理な大きさだと、再確認のダメ出しを行う為に、旭川に友人Kと向かったのだ。


 その日、オヤジ達は異常な空気に包まれていた。

昼前、旭川の赤男爵に到着。


玄関前に1台停めてあった。

「あれかっ??」が、そのカタナは独特のオーラーを発していなかった。

それは400カタナであった。


続いて玄関風除室の中に1台。

「おおっ!!これか??」

これも普通の雰囲気である。しかも、1100カタナよりもお得な半額の35万円の750ccである。

 一瞬、心揺れ動いたが、(しかも750ccだし・・・・)ここで妥協したら、一生後悔すると思い、ただひたすら我慢していた。


その時、友人Kが大声で叫んだ!!

「オヤジ!!ココだよココ!!すごいぞ!!こいつ。」友人Kは早くも興奮していた。


 そのカタナを見たとき、伝説のバイクに相応しい、独特のオーラーをまき散らしていた。そして全体的にきれいなのだ。


店員はそんな驚いているオヤジを見て、

「このバイクはガレージ保管されていたバイクで、30年前のバイクなのですが、状態は非常に良いですよ。」と話し始めた。

 しかもマフラーでさえ、ノーマルのままなのだ。


 試しにカタナを跨がせてもらった。

カタナを垂直に立てて足つき性を調べると、やはり非常に良い。左足が地面にベツトリと着くのだ。

 更に少し押してみるとやはり、重さはあるが、けして14Rの時のようにクソ重い。というわけでもなかった。

 皆さんは信じるだろうか??一目見るなり、このバイクは自分のバイクになる。という予感を。


 今回、このカタナを買う上に当たって、14Rのように取り回しが重すぎて、自分の手に余して乗らなくなる。という事があると考えたときに、ビューエルは下取りに出さないで、そのまま自分で持っている事とした。

 更に更に、もし、本当に乗らない場合で完全に観賞用と考えたときに、カタナはこれから値段があがることあっても、けして下がることはないとも考えた。




「自分はもう迷っている時間はないのだ。」


 自分はつくづく愚かな男である。


このカタナに支払う代金を今回の車代に回せば、かなりきれいな車が買えたはずである。

  毎日、通勤に使う車はボロな車を買い、年に数回しか乗らないバイクに大金を払う。


 普通の人には理解できない行為だと思う。


 かっての14Rの時のように、また、妻を亡くした心の隙間を、バイクを買うという行為で埋めているのかとも思う。が、それでもオヤジは良いと思う。



「まったく愚か者だな。俺は。」と言いながらも、赤男爵から出てきたオヤジの声は何故かはずんでいた。



そして、そいつは1月にオヤジのもとにやってくる。赤男爵は車検を取らないと、バイクを売らないシステムの為、輸送代と車検代を払うと100万円近い金額となるが、それでもそれでオヤジは満足している。




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