残業代請求、労働問題に取り組む弁護士  -19ページ目

日本でいちばん社員満足度が高い会社の非常識な働き方

EC studio 代表の山本さんが書いた「日本でいちばん社員満足度が高い会社の非常識な働き方」を読んだ。
内容はIT化によりとにかく無駄を削減して、会社の福利厚生を充実させるというもの。

感想は「羨ましい」の一言に尽きる

弁護士の友人と時々話すのだが、法曹界というのはIT化という面では相当に遅れている。

例えばEC studioでは会って話す必要のないことについては、極力メールやスカイプのチャットで済ませているとのこと。
その方が記録にも残るし、無駄な時間が生じない。非常に合理的だ。


ところが我々の仕事ではそうはいかない。
裁判となれば、基本的に必ず裁判所にいかなければいけない。
もちろん、刑事裁判や尋問がある期日ならば、面と向かって話す必要があるから、直接裁判所に出向くことが必要なこともわかる。
ところが、通常の民事訴訟で、事前に書面を提出していて、その場では次回期日の日程を決めるだけという期日も多々あるのだ。その場合は期日は時間にして2分程度である。
そのためだけに事務所を出て裁判所に向かい、2分の期日を終えてまた事務所に戻ってこなければいけない。
なぜこういうことが起こるのかというと、原則として裁判所に出頭しなければ書面を陳述したことにならないと民事訴訟法で決められているからである。
スカイプを導入しろとまでは言わないが、多くの期日は電話会議で済むはずである。いつかは法律を改正してそういうやり方に変更されるのかもしれないが、保守的な業界ということもあって、それは当分先のことだろう。

とは言うものの、本書を読んで本当に良かった。対裁判所との関係ではIT化に限界はあるが、事務所内で完結する業務については非常に参考になることが多かった。
IT化できるものはIT化して、人は人がやらなければいけない仕事に注力する。当たり前のことだが本書にはその具体的事例が豊富に掲載されていた。
無駄を削減すれば、経費が少なくなるわけだから、同じサービスをより低価格で顧客に提供することができる。