丁度地元の日本語教室の先生から「相談」を頂いた時に拝読したので、リブログ。

前置き。

話が複雑なので(あと私の文章力の無さも理由ですが)話があっちこっち飛んで読みにくいかもしれませんが、お許しを。

 

本当にいろいろ書きたい事があるのですが。

こういう問題を耳にするのは大概、というより9割がパシュトゥーン族(=パフトゥーン族、パターン族)の話。

勿論パシュトゥーンでも地域差や家庭差がありますし、他の民族でもこういう家庭はあります。

 

でもでも。

本当に「ある在日パキスタン人の女の子がね…」という出だしで聞くこういう話、「もしかしてアフガニスタンの方面の家族(=パシュトゥーン)ですか?」というふうに尋ねると9割が「そうらしい」「そうなの」という返事が来ます。

 

先日私が受けた相談の家庭は…

※日本語教室の先生の話

 

数人のきょうだいがいて、小学生の子達(男女)と中学の男子は通学しているらしいが、本来中学生の筈の女子は就学していないそうな(小学校時代は通っていた模様)。

お父さん曰く「女の子は学校に通っているとお嫁にもらってもらえない」。

だから中学校には行かせず、16歳になったら結婚するらしい(予定があるとかではない模様)。

 

その話を聞いて「その女の子は学年齢でいうと今多分中一ですね」と言うと「多分そう」と。

※説明略しましたが、この日本語教室の先生自身「このきょうだいを知る人」から連絡・相談を受けたそうです

 

基本的に日本では就学年齢の外国籍の子供達に就学の「義務」は無い。

なのでわざわざ「就学許可」を受けて就学する事になる。

※少なくとも私の住む行政地域ではこの手続きをします

 

なので、8歳の子でも13歳の子でも外国籍の子を就学させるように行政が親を指導する事はしません。

すると親が子供を就学させない場合はそれっきりになります。

親が外国人支援の団体を何かしらの形でつながりがある場合は団体が親を説得することはあります。

 

でも…

娘を就学させないパシュトゥーン父親は超面倒臭いです。

近年は少し変わったかもしれませんが、娘の教育に熱心な父親や男性家族でも、家族外の男性が自分の家族の女性陣のことを話題にするのを嫌う傾向があります。

 

普通の会話である「奥さんはお元気ですか?」「娘さんはお元気ですか?」という外交辞令にも「お前はうちの女房(or 娘)に何の用があるんだ⁉」と。

簡単に書くと「お前はうちの女房(or 娘)に気があるのか⁉」という勢いで嫌がられます。

娘を就学させない父親は尚更だと思います。

 

少々話が逸れますが…

1990年以前に行われた国勢調査で、パシュトゥーンが多く住むNWFP(現KPK)の女性人口が NIL(無い)と表示されていたのは「万が一いても外部の人間に『うちには〇歳の女性(母、妻、姉妹、娘等々)がいます』などと教えないので資料がないのだ」と。

 

話を戻して。

なので「娘さんを学校に行かせてください」という話は男性ではなく女性の方が「マシ」なのですが、果たして父親が女性とまともに会話するのか?また会話しても真剣に話を聞いてくれるのかは別問題。

 

超面倒臭いです…「話し合いたくない」ではなく「超キツい」という意味で。

 

ついでにこの、私が今回相談を受けた家族を私も私の夫も知りません。

余計に話のテーブルに着きにくい状況です。

 

できれば高校卒業まで、せめて中学卒業までさせてほしいです。

「学校に通っている女の子は嫁の貰い手が無い」

「女の子は勉強なんて要らない」

 

もしかしたらこう思っている父親の実家周辺は今でもそうかもしれません。

 

これがパキスタン国内の場合ならばもしかしたらマトリック試験を受ける10年生まで通学させてくれたかもしれません。

「パキスタンには義務教育課程でも公立女子校が普通にある」ので。

※マトリック試験合格は日本の中卒とほぼ同じ

 

日本で女子中学といったら私立ですし、今回私が聞いた子の住む地域には私立ですら女子中学校はありません。

「女児に教育は要らない」というだけでなく「通わせるのに『適した』女子中学校が無い」というのが理由なのかもしれません。

「共学の学校に通う『はしたない』女児は嫁にもらってもらえない」ということなのかも。

 

ああああ…

どうにか中学校課程を修める事はできないのかしら?

「彼らの文化だから」…そうなのよ。でもどうにかならないのかすら?泣くうさぎ