まいどどーも
雨のせいでお家に絶賛引きこもり中の一太郎です(゚Д゚)ノ
さてさて、結構いい加減な個人的財務分析第4回目です。
今回も引き続き貸借対照表を中心に分析していきます。
【貸借対照表】そういえばソフトバンクって、「通信品質が悪い」ってよく言われますよね。
数字上ではどうなっているのでしょうか。
<通信資産比較>
通信資産とは、主に通信事業の用に供される資産を通常の固定資産(本社屋等)と区分して表示している資産です。
この資産が多ければ多い程、より多くの設備を保有しているため
カバー領域が広い、又はより良い設備を持っているため
通信品質が高いと言えます。
なお、通信資産という名前は私がそう勝手に呼んでいるだけで、各社によって名称は異なります。
NTTドコモ → 無線通信設備
KDDI → 電気通信事業固定資産
ソフトバンク → 通信機械設備・通信線路設備
グラフを見て思ったことは・・・
・ソフトバンクの通信資産少なっ!Σ(゚д゚;)・分かっちゃいたことですが、ソフトバンクはNTTドコモ(1兆8000億円)の
半分程度(約9000億円)しかありませんでした。・売上がNTTドコモに対して8000億円も少ないKDDIですが、
設備自体はドコモとどっこい。
KDDIの回線品質に対して不満の声があがらないのは、この辺の理由からでしょうか。
・とは言え、ソフトバンク以外の2社はH20年度に対して減少傾向にあります。
決算短信を読んでいると、この辺が関係しているのかな?とも思います。
NTTドコモ@H22年度決算短信より≪効率化及び低コスト化への取り組み≫ ○ネットワークのIP化を進めることにより、ネットワークのシンプル化、装置の集約化・大容量化を図るとともに、物品調達価格の低減にも取り組んでまりいました。
○周囲の環境や通信料などの条件を考慮し、様々なタイプの装置の中から最適な装置を用いて、エリアの構築及び品質改善を効率的に行ってまいりました。
低コストで資産を購入し、効率的に導入したことで従来よりも資産の取得価額が下がっているのかもしれません。
<通信資産に対する比較色々><売上高通信資産比率>
売上高通信資産比率とは、売上高を通信資産で割った数字です。
つまり、「
通信資産百万円辺りどれだけの売上をあげているか」を表す数字になり、高ければ高い程効率的に売上を得ていることが分かります。
ソフトバンクの突出ぶりが目立ちます。
これは、全国くまなく(つまり過疎地でも)通信網を張り巡らしているドコモに対して、まだそれほど広範囲に広げていないソフトバンクが、資産辺りの売上で大きく引き離しているということでしょうか。
また、iPhoneが好調なこともこれに拍車をかけていると思われます。
<営業利益通信資産比率>
営業利益通信資産比率とは、営業利益を通信資産で割った数字です。
つまり、「
通信資産100万円辺りどれだけの利益をあげているか」を表す数字になり、高ければ高い程効率的に利益を得ていることが分かります。
こちらでもソフトバンクの突出ぶりが目立ちます。
理由は上記と同じでしょう。
<1契約者辺りの通信資産>
1契約者辺りの通信資産とは、通信資産を契約者数で割った数値であり、その名の通り
1契約者辺りが(仮に)使用できる資産になります。一人当たりが使用できる資産は、大きければ大きい程
( ・∀・)イイ!・・・というわいけではなさそうです。
ドコモ:31百万
KDDI:53百万
ソフトバンク:36百万この数値を単純に見ると、KDDIがとても快適に見えますが、実際にはドコモとKDDIにそれほど品質の差があるとは思えません。
逆に、ソフトバンクはドコモより一人当たりの資産が多いにも拘らず、色々と言われています。
【色々と考察】今回は通信設備を重点的に見てきました。
この中で色々と面白い仮説が湧きあがってきます。
推測その①
1契約者辺りの通信資産は30百万を少し超える辺りが効率的(又は平均的)である。最大手であるドコモの一人当たり通信資産は、大体30百万半ばです。これを基準に考えると
KDDI→規模に対して資産が大きすぎる
ソフトバンク→意外に適度
となります。
あくまでもこの理屈が正しいことを前提に話をしますが、ソフトバンクは1契約者数辺りでドコモよりもたくさんの資産が割り当てられています。
ではなぜ通信品質云々言われるのか?
恐らく、全国をカバーしきれない圧倒的な資産規模の小ささが災いしているのでしょう。
(そのため、よく「ドコモでは繋がるのにソフトバンクはちょっと外れるとすぐ圏外になる」なんて話も聞きます)
そのため、ソフトバンクの課題は「通信速度」を改善することではなく「基地局を沢山建てる」ことが課題になると思います。
この点については孫社長以下ソフトバンクも意識しているようで
ソフトバンク@H22年度決算短信③ 次期以降の見通しについて
(a)2012 年3月期~2014 年3月期の見通し
当社グループの (中略)
(b)2012 年3月期の見通し
当社グループは、前述の通り、移動体通信事業におけるネットワークの増強と顧客の獲得に主眼を
置いて取り組んでいきます。設備投資(検収ベース)については、
当社連結ベースで約5,000 億円まで積み増すことは決定しましたが(以下略)
と、5000億円を設備投資に割り当てると発表がありました。
ドコモは7050億円なので、資産規模から考えるとかなり力を入れていることが分かります。
ドコモ
通信資産 ①:18,000億
設備投資 ②: 7,050億
投資比率(②÷①):
39.17%ソフトバンク
通信資産①:9,096億
設備投資②:5,000億
投資比率(②÷①):
54.97%
推測その②
KDDIは事業規模に対して通信資産が多すぎる1契約者数辺りの資産で妙に高い数字をたたき出しているKDDIですが、これが色々なところに影響を与えているみたいです。
・資産百万円辺りの売上は3社中最低
ソフトバンク:約330万
NTTデータ:約235万
KDDI:約196万・資産百万円辺りの営業利益もやっぱり3社中最低
ソフトバンク:約69万
NTTデータ:約47万
KDDI:約27万・1契約者数辺りの利用可能資産は3社中圧倒的に最大
KDDI:約5,300万 ソフトバンク:約3,600万
NTTデータ:約3,100万
つまり
資産が多い割には売上(利益)に結びついていないということになります。
これは、前回の「固定資産長期適合率」がKDDIだけ妙に高かったことにも間接的に影響を与えているはずです。
資産辺りで利益が出ていれば、それだけ有利子負債の圧縮やキャッシュが潤沢になり、自然と固定資産長期適合率は下がっていきます。
KDDIは資産辺りで利益を出しにくい構造のために、固定資産長期適合率が高くなっていたのかもしれません。
ただ、通常の企業と違って電気通信設備は社会インフラです。
そう簡単に減らすことはできません。
悩ましいですね。
あー疲れた。(;´ρ`)
それじゃ今回はこの辺でばいちゃ~
【財務分析】移動体通信事業大手3社の財務分析 ①【財務分析】移動体通信事業大手3社の財務分析 ②【財務分析】移動体通信事業大手3社の財務分析 ③【財務分析】移動体通信事業大手3社の財務分析 ⑤【追記】
基本的には使用するデータは決算短信から持ってきていますが、契約者数だけは以下のサイトからEXCEL形式でダウンロードしてきました。
社団法人 電気通信事業者協会時系列でならべられるので、なかなか便利です。