第9回ですね、サメ紹介の時間です。
今回紹介するのはコバンザメです!
・コバンザメ
スズキ目 コバンザメ科 コバンザメ属
英名 Echeneis naucrates
頭が小判のような形をしているので、その見た目のままに呼ばれています。
サメを名乗ってはいますが、コバンザメは他のサメとは生態が随分と異なります。
・特徴
頭の小判のような部分は吸盤になっています。これで大型のサメやウミガメなどにくっついて生活しています。
コバンザメ自体、平均体長は0.8~1.1mほどで、サメの中ではかなり小型です。これほどまでに小型だと外敵は多いです。そこで、自分より大きな生き物に吸盤でくっつくことで身を守ってもらいながら生きています。
くっつかれる側も「うざいなぁ」と思わないのかと言いますと、その辺はギブアンドテイクなのです。
コバンザメのエサは、くっついている生物の食べ残しや排泄物、そして寄生虫などです。特に寄生虫を食べてくれることはありがたいことです。コバンザメがくっつくと、体をキレイにしてくれるんですね。
なのでくっつかれる側にもメリットがあり、コバンザメにとっても強い用心棒が出来るので、共生できているんです。
コバンザメの小判はコバンザメが後ろに動くと強くくっつき、前に動くと外れます。
もし用心棒の方が速く泳いでコバンザメが置いていかれそうになっても、吸盤の吸着力が上がるので離れることなくくっついていけます。
もしコバンザメが自分でどこか行きたい時は用心棒より速く泳げば吸盤は外れるのです。一度くっつくとずっとついているというわけではないんですね。
・例え
コバンザメというと、「力のある人について回っている取り巻きのような人」を揶揄する例えとしても使われますね。もちろんこれまで紹介してきたコバンザメの性質が由来です。
でも、コバンザメも必死なんです。生きるために。コバンザメのことを考えるとあまり使いたくない言葉です。
これからは私は腰巾着の方を使いたいと思います。
ちなみにコバンザメは人を襲うことはありません。怖がりですからね!
「へい!おっしゃる通りでございます!」