三億年の生きている人がここら辺にいらっしゃるというので、その人は歌手をやっていらっしゃるというので、奇遇にもそんな方と最近同じステージに立つ機会がありまして、三億年のその音楽を聴かせてくださるというので、そのレビューを23年しか生きていないユキちゃんが書かせていただくこととなりました。
笹口騒音ハーモニカ
10thアルバム『三億年生きた笹口』
しかしながら30曲も一気に書き上げることは至難であり、さらには曲が連続再生されない呪いにかかっていて、あげくにレビューを書こうとするたびにゴキブリがでてくる呪いにもかかっているみたいなので少しづつ更新します。
呪いだらけだな、、、
1 三億年生きた笹口
一曲目を飾る曲。このアルバムの説明の曲。笹口さんと音楽の曲。
どこかで聞き覚えのある効果音と笹口さんの声。二重の声。
三億年生きた笹口さんの言葉。
高音のシャウトから優しい歌声につながる瞬間が好き。
2 スリッツ(われめ)
われめっていうとあのわれめのことなんでしょうけど、それを歌にしてしまうのが分からないし、こんな歌にしてるのが分からなくてコメントに一番困るかもしれない曲。
でも、うたわれているのは実はそれだけではなくて、いろんな情熱的な気持ちが入り混じっている曲だと思います。それを表すメロディライン、な気がする。
3 JKになったら ft.タテジマヨーコ
笹口さんの妹のさわねちゃんもよく歌う曲。絶対笹口さんおんなのこになっても100人とやりたいって思わないでしょ!と思う反面、100人こども産みたいとはいいそうだなぁと思ううそとほんとうのやさしい曲。
4 ただまんアカン
ユキちゃんにむかってよくうたってくれる曲。いつもにこにこしながらきいてしまう。
なんだかんだ過去の恋愛のことを全部許してくれたり、いい思い出だったような気にしてくれるよい曲。
5 ヤリチンチョンギル
ヤリマンは許すけどヤリチンは許さないっていう44秒しかない曲。いくら笹口さんが悲痛に歌っても、ヤリチンは今夜もどこかで穴を引っかける。せつない。
6 3P
3PもののAVの女の子のコメントが引用されているんですけど、笹口さんの私物なのかどうか気になるところ。ハーモニカがはいってくるのですが、LIVEではギターのみの演奏になるので、うたとギターとハーモニカが聴けるのはCD音源だけになるかと思います。3Pをさまざまな用語で言い換えてはいるけど、でもそれって全部3Pのことですよね?って解釈してます、私は。
7 イマジン風俗♡
かの有名な曲の替え歌。ユキちゃんがいつかコラボしたい曲。笹口さんが歌ってる後ろで裸で寝てるだけの役やりたい。余談ですが、りんご音楽祭でやってしまおうかと思ったのですけど、お客様に反原発ステッカーを掲げるピースフルな親子がいらっしゃったので控えました。一番最後の「ありがとうございましたー」の言い方が熱演。
8 共働き
イントロから大好きな曲。歌詞と、それに対して不安げな、不満げなメロディが素晴らしい曲。とても楽しい我が家なんだけど、自慢の両親だけど、自分の感情については触れてないんですよね。これ。
9 かすみん、かわいいよ
これきいたことあると思って思い出したらサカ○クションさんの雨は○まぐれでした。
聴いていれば弦で遊んでいるところがあるし、ぜんぜん別物になりますけど。かすみんのことちゃんと知らないけど、こんなポップじゃないかわいいは、ちょっとつらい。純真無垢そうなスポーツ選手におくるには、愛しすぎでは。不安になる曲。実は誰のことも歌ってなさそうでこわい。
10 愛しておくれ
愛しておくれと繰り返される後ろでずっとマラカスが鳴らされている。
最初はむしろ命令口調なのに、後半の愛しておくれはすがるような愛しておくれにすり替わる。
愛って愛し、愛されないと成立しないですよね、と思う。
高い綺麗な笹口さんの歌声と、笹ラップと、優しいギターと、弦の弾きと、曲調の変化と、なんというか笹口さんの笹口らしさてんこ盛りの曲。
11 夜行バスブルース
夜行バスは私もよく利用するのですが、あれは非日常感が強いですよね。何か起こりそうで、毎回の休憩時間で喫煙所に行くメンバーの顔ブレが決まっていて、でも所詮移動手段でしかなくて、その非日常感は夜中とこれから向かう目的地に対する期待値で実際には何も起こらない。
過もなく不過もなく。THE 夜行バスブルース。
12 運命
好きな人を想って、どうしてもそうしなくてはいけない気がして、お金がかかっても真夜中でも仕事をさぼっても、なりふり構わず走り出すことはあるけど、誰か、まだ出会ってもないだれか、運命の人に会いに行動したことが私はなくて。だから、なんて身勝手なんだろうと、自己中心的だなぁと、おもうんですけど。ギターが優しくて静かなので、肯定してくれているので、責められないな、と思いました。ギターが朝の海の満ち引きみたい。
13 某シンガー
笹口さんが高音と低音で歌い二重ボーカルになっている曲。笹口さんがうたを選んでうたっていることがぐっと伝わる曲。ぐっときすぎてなにもいえない。いえない。
14 インターネットストーキングガールフレンド
インターネットが日常に溶け込みすぎた現代の曲。歌ってることはこわいけど、メロディが優しいのは、冒頭の歌詞の「きみに話すことなんてないよ。全部歌にしたからさ。」につまってる。全部ネットから得た情報なんですけどね。
15 三日月の君
I LOVE YOU を「月が綺麗ですね」に訳したのはあまりにも有名すぎる嘘話。
静かで尖るようなラブソング。笹口さんの曲は優しいと感じるものが多いけど、この曲は尖っているような気がする。相変わらず優しく歌っているのだけれど。ふつうにかっこいい曲だからかも。
16 銭湯♨
銭湯のぬくもりの曲。ユキちゃんは大人になるにつれてのぼせやすくなってしまってあんまり長く銭湯も温泉も楽しめないないのですけれど、こどものころからお湯の中で好きな人のことを考えるのが好きでした。どうして好きな人のこと考えちゃうんですかね。サザエさんが冒頭で最後に流れるんですけど、それもふくめて幸せの強調の曲。
17 へっこきよめ
あまりにオープンな下ネタ曲で、私はこの曲恥ずかしいからあまり好きじゃないです。恥ずかしいんだもの。恥ずかしくてきいてられないけどメロディは相変わらず綺麗で優しいです。愛。あと、最後のくさいっがリアルでいや(笑)男の人のほうがあまり気にしないのかしら。
18 三億回生きたねこ
あの有名な100万回生きたねこという絵本を彷彿とさせる曲。笹口さんのこのアルバムには歌詞カードの代わりに笹口さんお三億年の年表がついてくるのですが、その笹口さんとは違い、この猫は特に偉業を成し遂げることもなくまっとうに猫として生きたようです。でもそんな彼への敬意を感じる曲。
笹口さんの猫の鳴きまねが自信たっぷりでかわいい。
19 生活ファンク
音楽知識が皆無なので正しいかどうか分かりませんが、笹口さんのギターとハーモニカにくわえてドラムがはいります。ファンクとはウィキペデイアによると「「素晴らしい」という訳語[1]がある一方で、「悪臭のする」という訳語[1]もあり、転じてネガティヴな意味合いで使われることもある。このように「ファンク」という言葉は感覚的な言葉であり、明確に日本語に訳すことは難しい[2]。」ということらしいです。
なるほど。確かに幸せな生活は悪臭がしますね。そういう曲。沁みるようなハーモニカがかっこいい。
20 桜の木の下
ピアノの曲。ギターもハーモニカもなくなってピアノの伴奏のみの曲です。
死んだという仮定であるにしては、淡々としていて少し怖い曲。むしろもう死んでしまった人にむけているような、死ぬことをイチミリも許していないような、そんな印象を受けます。
でも、夢がある。
21 出世魚
三億年生きた笹口のメロディが早回しになっているような気がするメロディ。たぶん気のせいだけど。回転ずしになった出世魚のみなさんも、人間のみなさんもぐるぐるまわされてそのうち骨になる、という歌。なんだけど、うには骨なさそうですよ笹口さん。
ここちよい早回しメロディのなかで骨が残ればそれだけでまっとうな生き方だわ、と思った。心地よい。
22 神がかる人々
世界にひとつだけの花、と一緒の曲。57秒しかないけど。
とてもいい歌だけど、笹口さんが本当は自分が一番最高だって知っているのががしがし伝わる歌。ユキちゃんカバーしたら全然違う曲になりそう。これはみんなの歌じゃなくて、笹口さんの歌。ユキちゃんの曲解。
23 風評被害
メロディがとてもよい。身体揺れる曲。かたい、人によればかためのタイトルがつけられているけど、もっと身近な曲で、名曲です。笹口騒音はやっぱり天才。誰かの友達の友達の穴兄弟のユキちゃんによれば。
24 ノーミュージックノーダンス
この曲もドラムが入ります。歌も高音笹口さんと低音笹口さんの一人二役。笹口さんは弾き語りでの活動も多いわけで、ほかにやられているのもバンドなわけで、音がなってダンスするという文化にどういう解釈を抱いているのでしょうか。ここで歌われているのは単純なダンスよりも、踊らされるっていう皮肉的な解釈な意味合いなこと寄りなもの。そうであっても、ダンスしろっていう歌。深い。半地下の家よりも深いところ、の暗い歌。
25 川栄、かわええよ
9 かすみん、かわいいよと同じメロディに乗せられた歌。でもこちらはポップ。ちゃんとアイドルにおくるのに適した歌。ゆがんだ部分はノイズにこめられているけど、それでもぜんぜんポップ。アイドルじゃなくても、おバカでね、の歌詞に浮いて見えるのは愛でる気持ちはあっても、愛情ではない、気がする。
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三億年生きた笹口
【余談】
三億年生きた笹口、レビュー ずいぶんゆっくりと更新させていただいておりますが、無事、半分の15曲分のレビューを書き終えました。
まだ半分!一曲一曲にコメントをつける、というか曲にこんなしっかり感想をかかせてみること自体が初めてなんですけれど、思いのほか楽しんでやらせていただいております。
ゆっくりした更新ペースではありますが、楽しんでいただければ、笹口さんの曲を聴きたいと思っていただくきっかけになれれば幸いです。
先日、笹口さんがボーカルを担当されている太平洋不知火楽団が復活されました。
惜しくもライブにはいけなかったのですが、Youtubeに動画があがっておりますのでご紹介させていただければと思います。
太平洋不知火楽団【Dancing Hell-can't help fallin'-】2014/10/14 新宿Motion
まだ私がNDGのメンバーにはいる前、インディーズバンドのライブにひとつも足を運んだことがなく、NumbergirlのMANGASICKばかり聴いていたころから太平洋不知火楽団ってバンドはやばいと、なぜか知っておりました。
それでも当時を知ることなく、解散され、そうしていまこの再結成の瞬間に立ち会えているわけですが、まじでうれしいです。
伝説のバンドに敬意を表して今後のさらなるご活躍を応援しております:)
ささくちさわねコスプレ
笹口さん女の子になったらユキちゃんなのでは、、、?と自撮りしながらめちゃめちゃ思った。