【BLCD感想】イエスタデイをかぞえて(2015年/綾ちはる/興津和幸×吉野裕行)
今年イチでは?!(気が早い)※2015年8月のレビューです
ふんわり死神ファンタジー☆なはずもなく、痛切。
原作のほうが悲痛。
CDは興津さんの声がやわらかく上品なので、あたたかいシーンや甘いシーンはパワーアップしている。
よかった…。原作より哀切極まったら、もう萌えとかじゃなくなる。
キャストのイメージはぴったり。
興津さんはやさしくて真っ直ぐで、圧倒的王子様。
そんな興津さんが泣くんですよね…。
なんてきれいに泣くの…。
吉野さんは大学生らしい快活さ。
あの明るくて少しヤンキーぽい三島に椿は救われていたと思う。
ずっとつらいんだけど、「きれいだね、三島」で涙腺崩壊。
彼がずっと見てきた故郷の景色を、彼の葬儀の後で一人で見に行く。
本当は一緒に見たかったよね。
約束もしていたのにね。
椿は「涙は出なかった」と言うけど、私は顔を覆って泣きましたよ…。
ここから先は何を聴いても、
あたたかいシーンも、微笑ましいシーンも、つらかったですね…。
ここまでも相当つらいんですけどね…。
脚本の取捨選択も良かった。
繊細な仕上がりに原作ファンもキャストファンも満足だと思う。
死神やラストがご都合主義だと言う人もいるが、そうでもなければ悲しすぎるよ??
ストーリーや演技に感動したい人におすすめ。
ほぼ満点だけど、苦言を呈するなら1ヶ所だけ、
最後のシーンで、椿が三島の部屋へ行き、ドアを開けようとするけど当然開かない。
そしてドアの前で泣き崩れるシーンが、三島の部屋に行ったと原作未読ではわからない。
何故モノローグで一言「三島の部屋へ向かった」と入れなかったのかだけ悔やまれる。