相当に淡いと聞く、アルビオレ近くにある超新星残骸(SNR G65.3+5.7)を、この夏、時間をたっぷりかけて、撮影してみました。アメブロでいつもお世話になっている、getaさん、koheiさん、@take**@さんたちの報告を参考にさせていただきました。
まずは、100mmカメラレンズで、Quad Band Pass フィルターを使っての挑戦です。
星消し処理ののち、思いっきり強調処理して、トリミングしました。なんとなく、卵形のレムナントが見えるような、見えないような。。。 これでも露出時間4時間です。
参考までに、トリミング前の全体像に、カタログ番号を付けてみました。
緑の四角で囲ったところがトリミング部分ですが、わかりにくいですね。
おおよその位置がわかったので、天体望遠鏡でも撮影しました。今年の7月下旬は、予想外にお天気に恵まれて、少しずつたくさん撮り増してます。まずは、RGB画像から
星画像は暗めにして、星なしの星雲強調画像に重ねてみました。ちょうど2時間分のRGB露出時間ですが、淡い輝線星雲が見えてきました。少し黄色っぽいところもあるんですね。やはり、撮って出しRGB画像では、天の川の星たちに隠れて全く見えませんでした。
OIIIとHαフィルターでも、13時間越えの撮影を行ったので、HOO現像も追加し、RGB画像と重ね合わせました。
超新星残骸全体としては左右が見切れてますが、予想よりも、しっかりと写って、ちょっと嬉しい(^_^*) 網状星雲にも通じるような、繊細なフィラメント構造が浮かび上がって感動です。
カタログ番号の説明図も付け加えますね。
Sh2-94、Sh2-91 のフィラメントが、超新星残骸の一部であることがわかりやすいです。右のL字型の線は、こと座との境界線です。一部はこと座領域なんですね。
Sh2-96 付近を拡大すると
なかなか立派な紅い星雲です。フィラメント構造が、変形したようにも考えられないことはないか?? 家内は、「火の鳥」みたいと曰っておりました。
Sh2-94 付近を拡大すると
少し小さいけれど、明るいフィラメント構造です。
Sh2-91 付近も拡大すると
かなり繊細なフィラメント構造が美しいです。ひと筋かと思ったフィラメントが、複数の細い筋からなっているのも興味深いです。
備忘録: (以下、個人的な覚書 専門的な内容なので、綺麗な写真の鑑賞が目的の方はスルーしてね)
撮影データ: 100mmカメラレンズでの撮影
SXP赤道儀 + N.I.N.A. コントロール
オートガイド PHD2 + QHY5L-II + KOWA LM100JC
レンズ: キャノン EF100mm F2.8L マクロ IS USM (焦点距離 100mm F2.8)
光学センサー: ASI2600MC_Pro ( cooling 0℃)
フィルター: サイトロン Quad BPフィルター
gain100 300sec 48コマ (露出時間 240分間)
2025年7月20日の夜 自宅にて
画像処理: PixInsight (BXT、NXT、SXTを含む)、Photoshop 使用
撮影データ: Sh2-96、Sh2-94 ~ Sh2-91 付近の天体望遠鏡撮影
AXP赤道儀 + N.I.N.A. コントロール
オフアキシスオートガイド PHD2 + ASI 220MM mini
鏡筒: タカハシ FSQ-106EDP + 645RD QE0.72×(焦点距離 380mm F3.6)
光学センサー: QHY600M ( cooling 10℃)
Red、Green、Blue 各 33、37、50コマ、gain 26、60sec(RGB露出時間 120分間)
Hα、OIII 各 58、99コマ、gain 60、300sec(SHO露出時間 785分間、 総露出時間 905分間)
7月20日、21日、23日 、25日 、26日、27日 、28日 、29日 の 8夜 自宅にて撮影
画像処理: PixInsight (BXT、NXT、SXTを含む)、Photoshop 使用
連日の撮影で、雨に対する油断が出てしまった
8月になって、SCWの予報で、わずかに小雨が降るかもしれない予報があったが、
侮って、そのまま放置撮影していたら、明け方に、本当に小雨が降ってしまった
起きてから、慌てて撤収するも、鏡筒上のミニPCの1つで、電源が落ちていた
乾かしてから電源ボタンを押すも、Windowsの自動修復ができない
分解して、メモリーからデータだけ吸い出せたが、
Windowsの再インストールもできな状況 どこかが壊れたようだ
もう一度ミニPCを調達するか、ASIAIRを追加するか? 悩みどころ