前回の昴を撮った夜、お月様が昇る前の、暗い夜空の時間に撮影したのが、このバーナードループです。この画像が今年の初撮影ですが、2月になってしまいました
オリオン座にある、大きな弧を描く散光星雲です。カメラレンズ70mmの焦点距離で、APS-Cセンサーを使って(フルサイズ換算で105mm程度の画角)、赤道儀に載せて、オートガイドまで利用して撮ってみました。途中でレンズ前のフィルターが結露し、結露前と思われた51分分のデータで現像しました。まだ、結露の影響があるようで、輝星が大きく滲んでます。ソフトフィルターを使ったように見えていますね。実際に使ったフィルターは HEUIB-II で、住宅地なのに、強気の選択でした。上左寄りの黄色い星がベテルギウス。中程右寄りで、肥大化した三つ星に照らされた、馬頭星雲と燃える木。その下右寄りにオリオン大星雲(小三つ星も肥大化している)。そして、淡く紅い弧を描くのが、バーナードループです。わかりにくいので、説明にPixInsightnのアノテーション画像も載せておきますね。
追加した水色矢印の先を繋ぐ紅い弧状の散光星雲が、バーナードループです。元画像を再度確認いただければ幸いです。確認できましたか? 説明画像には、いろんなカタログ番号が溢れていますね。さすが、冬の DeepSkyObjects の一番人気であります。
現像を調整しながら、名所をトリミング拡大してみましょう。
最も有名な、オリオン大星雲付近。いつみても感嘆される星雲ですね。これだけ強拡大しているので、星の変形は仕方ありません。カメラレンズの焦点距離70mmでも、これだけ楽しめます^^
次は、馬頭星雲と燃える木付近。
三つ星の左側(アルニタク)は、大きく肥大化して、やや変形して、一直線の光芒ができちゃてますが、カメラレンズなので気にしないでおきましょう。
最後に、M78星雲付近もトリミング拡大です
思いっきり強調処理してみたら、ノイズまみれですが、散光星雲の淡い部分まで見え始めました。斜めに横切るのがバーナードループの一部。中央右下寄りの青みがかった白っぽい反射星雲がM78星雲。ちょっと強調処理をやりすぎかな?
久しぶりに、短時間の月のない夜を楽しんだ天体撮影でした。(短時間でも幸せ^^)
備忘録: (以下、個人的な覚書 専門的な内容なので、綺麗な写真の鑑賞が目的の方はスルーしてね)
撮影データ: オリオン座の Barnard Loop 付近
AXP赤道儀 + N.I.N.A. コントロール
オートガイド PHD2 + QHY5L-II + KOWA LM100JC
レンズ: キャノン EF24-70mm F2.8L II USM (FL 70mm F2.8)
光学センサー: ASI2600MC_Pro ( cooling -10℃)
フィルター: HEUIB-II
gain100 60sec 51コマ (総露出時間 51分間)
2025年1月18日の夜 月が昇る前 自宅にて撮影
画像処理: PixInsight、Photoshop 使用




