今年最後のブログ記事は、いっかくじゅう座のNGC2170星雲付近です。
380mm画角で広く撮ってみましたが、淡い分子雲はほとんど現れませんでした。中央やや右よりの色彩が派手な部分は、欧米では天使に例えられますが、国内ではアゲハ蝶に例えられることもあります。私の目には、羽衣を纏った天女のように見えます。11月上旬に撮ったものですが、淡いのに追加撮影もできず、冬型の気候となってしまいました。少ない撮影データを、雨雪曇りのお天気にゆっくりと現像して見ました。
羽衣を纏った天女を拡大してみましょう
反射星雲や散光星雲、暗黒星雲が複雑に散らばって、カラフルでとても美しいエリアです。灰色の空ばかり眺めていた反動で、彩度アップしすぎ? ちょっと派手にし過ぎたかもしれません。
NGC2170星雲の左(東)にある、少し小さな星雲の集団も、拡大して見てみましょう。
画面右よりのところが、NGC2185付近の星雲と思われますが、ここもなかなか楽しそうですね。総露出時間が短いので、ノイズだらけなのはお許しください。
暗いところで長時間撮影されている方々の写真とは、とても比較できるものではありませんが、とっても淡い星雲たちを、住宅地の一晩でこれだけ撮れれば、個人的には十分満足できるものでした。本年最終ブログの作品として、相応しいですかね。
今年1年の間、誠にありがとうございました。来年もよろしくお願いしますm(_ _)m
備忘録: (以下、個人的な覚書 専門的な内容なので、綺麗な写真の鑑賞が目的の方はスルーしてね)
撮影データ:
SXP赤道儀 + N.I.N.A. コントロール
オフアキシスオートガイド PHD2 + ASI 220MM mini
鏡筒: タカハシ FSQ-106EDP + 645RD QE0.72×(焦点距離 380mm F3.6)
光学センサー: QHY600M ( gain 26、cooling 0℃)
Lum、Red、Green、Blue 各 gain 26 60sec 55、18、17、18コマ (LRGB総露出時間 108分間)
Hα gain 60、300sec 15コマ 総露出時間 158分間
11月8日の夜 自宅にて撮影
画像処理: PixInsight(BlurXTerminator、NoiseXteminatoreなど含む)、Photoshop 使用
RGB画像にLumを追加してもザラザラで、さらに、LumにHαデータを加えてみた
圧倒的に、総露出時間が不足していることを認識させられた
暗いところでじっくり撮るべき対象なのだろう
12月は一度も撮影できないまま、年末を迎えそうだ