2年前にポータブル赤道儀で撮ろうとした、アンタレス付近の色彩豊富で華やかな領域を、赤道儀に乗せた天体望遠鏡で撮ってみたいと以前から思っていました。薄雲に邪魔されながらも、梅雨入り前に3夜にわたって、自宅で撮影をできました。

関西ではカラフルタウンとも呼ばれるところですね。諸兄が素晴らしい作品たちを披露されています。アンタレス付近の黄色、さそり座σ星(Alniyat)付近の赤色、IC4604や、IC4603、IC4605などの青い反射星雲、そして、M4球状星団などが揃う、色彩鮮やかで華やかなエリアです。トリミング前の別バージョン現象で、説明画像も提示しておきましょう。

梅雨入りしてしまって、先月6月は、この対象2夜のみの撮影となりました。ほぼ全面に星雲があり、カブリ除去やカラーキャリブレーションなど、なかなか現像が難しい構図です。本来なら、各部分を拡大して供覧したいところですが、薄雲で、Redフィルター画像が滲んだのか、微恒星はピンクフリンジ絶賛の出来上がりとなってしまいました。拡大表示すると、恥ずかしがっている微恒星が目立つので、ここまでの公開といたしましょう。

 

 

 

備忘録: (以下、個人的な覚書 専門的な内容なので、綺麗な写真の鑑賞が目的の方はスルーしてね)

 

撮影データ:  

SXP赤道儀 + N.I.N.A. コントロール

オフアキシスオートガイド PHD2 + ASI 220MM mini

鏡筒: タカハシ FSQ-106EDP + 645RD QE0.72×(焦点距離 380mm F3.6)

光学センサー: QHY600M  ( gain 26、cooling -10℃) 

Lum、Red、Green、Blue 各  gain 26 60sec  159、26、26、34コマ 

総露出時間  245分間

5月29日、6月3日、10日の3夜 自宅にて撮影

画像処理: PixInsight(BXT、NXTを含む)、Photoshop を使用

 

なかなか現像が容易でない構図に悩まされた

ほぼ全面に色彩豊富な星雲などがあり、カブリ補正が難しい 

アノネートした画像は、DBEをやり直す前のもの

パープルフリンジを消そうとすると、赤い星雲部分まで消えてしまう.....

撮影データの選別を、もっと厳しくするべきなのか? 

それとも、ピントごとのピント合わせを再検討するべきか???