ふたご座を漂うクラゲ星雲は、住宅地でも比較的写ってくれるようです。先の2月の晴れ間に、2夜に渡って臨みました。紅く写ったと喜んで真っ赤にしてしまった画像をつくって以来、3シーズンぶりの再挑戦です。RGB画像を普通に現像してみると、

なかなか綺麗に撮れているのではないかと思いますが、淡い部分がぼんやりしています。背景の色ムラで微光星の色に問題が残っていますが、遠目にはいい感じでしょうか。

ナローバンド撮影も長時間行いましたので、AOO画像も作ってみましょう。

散光星雲がはっきりして、星が小さくなりましたね。いつものAOO合成画像を、Photoshopで調整して、いつもの単調な2色刷り画像よりは、若干自然に見えるようになりました。

良いとこ取りするために、この2つの画像を加重平均加算で合成してみると、

これまでで最高のクラゲ星雲付近の画像を作ることができました。散光星雲にちょっとだけ反射星雲があって、散開星団まで写ってる出来上がりで、ひとりニンマリしてしまいました。

名所のアップ画像も見てみましょう。まずは、散光星雲が賑やかな部分から

Sh2-249 〜 IC443 となります。やっぱり、赤い墨を吐く茹蛸ですね。蛸🐙がクラゲ星雲で、吐かれた赤い墨がSh2-249です。

クラゲ(IC443 超新星残骸)をさらに拡大提示すると

ここだけ見ていても楽しい!

その斜め上の明るい星周辺に少し青っぽい反射星雲があるので、ここもクローズアップ

ここが IC444 と思っていましたが、このカタログ番号の天体がどこの部分なのかは、正確にはわからないそうです。星図ソフトを見ても、ネット検索しても???ですね(汗  反射星雲のカタログでは、vdB75 となっています。

散光星雲から離れて、元画像右上にある散開星団も拡大してみましょう。

 

中央の青白っぽい明るい星が多い集まりが、M35散開星団。ふたご座唯一のメシエ散開星団です。右やや下寄りの、小さな褐色がかった星の集団が、NGC2158散開星団。こちらは、遠くにあるので小さく見えて赤っぽいのかと思っていたら、年老いた星が密集しているのが、星団の姿の違いとなっているそうです。端っこ近くでおむすびのように撮影した星を、ほぼ丸く表現できて、さらに自己満足です^^

 

今回、SIIフィルター撮影も行いました。ハッブルパレットでの表現は、次回報告しますね。

ただいま現像中ですので、次も宜しくです。

 

 

備忘録: (以下、個人的な覚書 専門的な内容なので、綺麗な写真の鑑賞が目的の方はスルーしてね)

 

撮影データ:  

赤道儀: ZWO AM5  N.I.N.A.コントロール

オフアキシスオートガイド PHD2 + ASI 220MM mini

鏡筒: タカハシ FSQ-106EDP + 645RD QE0.72×(焦点距離 380mm F3.6)

光学センサー: QHY600M  ( gain 26、cooling -10℃) 

Red、Green、Blue 各 180秒 15、11、14 コマ (RGB合計露出時間 120分)

Hα、OIII 各 600秒 16、21コマ (SHO合計露出時間 370分)

総露出時間 490分

画像処理: PixInsight、Photoshopなど使用

2月 12日、13日の夜 自宅にて撮影

 

645レデューサーのファーストライトとなった

F値3.6だと、被写界深度が浅くなって、ピント合わせ問題が難易度を増す

周辺像の崩れが抑えられているはずなのだが、4隅の星は三角おむすび〜楔形(汗

原因は、おそらく、光学センサーの向きが光軸に垂直でないため

 

拙劣データだけれど、BlurXTerminator処理したら、星が丸くなってくれた(凄い!)

でも、StarNet++2 で作った星なし画像を強調したら、

       とんがりノイズの嵐が、対角の隅よりにオンパレードで出現した😅 

 

スケアリング調整可能な接続になっているので、まず月夜にでも試さないと.....

オートフォーカスのために、フィルターによるピントのずれの程度も再確認したいところ